自己肯定感が低い原因を親のせいにしていい理由

こんにちは。

プロフェッショナルコーチの中原宏幸( @coach_nakahara)です!

この記事では『自己肯定感が低い原因を親のせいにしていい理由』というテーマで具体的なケースを交えながら解説していきます。

自己肯定感が低いと思っている人で

  • なんで自分は自己肯定感が低いんだろう…
  • なんで自己否定してしまうんだろう…
  • その原因はなんだろう?

と考えることってありますよね

 

以前、コーチングセッションであるクライアントさんが

『私は自己肯定感が低く、いつも自己否定をしてしまうんです。
だから自分のやりたいことにもチャレンジできなくて…
でもそれは自分のせいだから…』

ということをおっしゃっていました。

 

自己肯定感は低いと悩んでいる人は、その原因が自分にあると思っている人も多いのではないでしょうか?

かつて自己肯定感がほぼゼロだった私は

『すでに自己肯定感がボロボロなのにそれを人のせいにしたらもっと自分がダメダメになる気がする…』

と思っていました。

実はこの”自己肯定感が低いのは自分のせい、自己責任だ”というのは間違いです。

その間違いに気付かず、自分を責め続けたり、思い通り自分を認めることができずにずっと苦しい思いをしている人も多いです。

この記事を読むと

  • 自己肯定感が低い原因と理由
  • それが自分のせいではないということ
  • 親のせいではあるけど、親を憎んだり恨んだりする必要はない

ということが理解できますのでぜひ、最後までお付き合い下さい。

 

動画でサクッと学びたい方はこちらをどうぞ⇩

1.自己肯定感を学べなかった理由

まずはじめに『自己肯定感が低い原因と理由』について解説します。

大きく4つの原因があります。

順番に解説します。

  1. 周りの大人が自己肯定できていなかった
    ・自己肯定の意味や重要性を理解していなかった、重要だと知らなかったというケース
  2. 否定、非難することが当たり前の環境だった
    ・自分にも他者に対しても良いところより、できていないところが気になるようなタイプの人ですね。
    ・また、良いところ、できているところより、できていないところをできるようにすることが重要だと考えるタイプの人です。
    ・この考え方、世界観を受け継いでしまうと自己肯定の重要性が見えなくなる可能性が高まります。
  3. 周りの大人が自己肯定の重要性を伝えられなかった
    ・自己肯定の重要性は分かっていても、それを伝える能力が低かったケース。
    ・例えば、厳しい躾や親子関係がベストと思い込んでいる人などです。
  4. 受けて側の特性や気質で自己肯定を受け取れなかった
    ・周りに自分を大切にすること、認めることを諭す大人はいたけど、それを受け取れなかったケースです。
    ・例えば繊細なために出来ていないところや苦手なことが気になる。
    ・その結果『自分はダメだ…』というイメージに囚われてしまうケースです。
    ・また状況を把握する能力の高さで同じように苦しむ人もいます。

 

1-1.自己肯定感は体感を通して伝えられる

ここで重要なのが『自己肯定感は体感を通して伝えられる』ということです。

どういうことかというと『自己肯定感とはどういうものかというと…』というふうに概念を言葉で教えてもらった人はほとんどいないと思います。

そうではなく、多くの場合、親子関係の中で口癖や考え方、習慣や世界観と同じように受け継がれていくからです。

 

つまり子どもにとって、もっとも影響力のある親が自己肯定という概念を持っていなければ子供が習得するチャンスはかなり低くなってしまいます。

ちなみに『自己肯定感というものを知っている』というのでは足りません。

親自身が自己肯定の重要性を分かっていて、言葉や振る舞いに現れている、体現できている必要があります。

 

まとめると

  • 親がしっかり自分や周りを肯定できる人だった
  • それを子どもに伝える子育てをしていた
  • 子どもが親の自己肯定感や自己評価の高さを体感を通して受け取ることができた

という3つがクリアされると高い確率で親から子どもへの共有が成功します。

逆にいえば、どれかひとつでも出来ていないと、共有される確率は大きく下がってしまいます。

2.自己肯定感が低い本人に原因も責任もない理由

ここでは『自己肯定感が低い人自身に原因も責任もない』という話をします。

先ほど解説したように高い自己肯定感を獲得するためには親が自己肯定という概念を持っている、そして体現できているということが前提になります。

ここで考えてみてほしいのですが、そのような人は全体の何%くらいいるのでしょうか

統計をとったわけではないですが、50%もいないですよね。

学生時代のクラスで考えてみても『この人って自己肯定感高いなぁ』と思える人って多くて3分の1くらいではなかったですか。

 

さらに親との関係性、厳しさや関わり方が大きく関係してくるのですから、そもそも子どもである自分が選択やコントロールできるものではないですよね。

また自分の気質や特性も関係してきますが、これらは授かったものであって自分で選択・コントロールできるものではありません。

気質や特性に関して、私たちができるのは自分の気質や特性を理解し、自分が望む生き方の中で上手に使っていくことだけです。

まとめると

  • 今の自分になったのは自己責任というのはひどい嘘で、ほとんどが環境によって決まる
  • 育ってきた環境と親との関係性、そして自分の気質や特性
  • これらの中に自分で選択できるものは何ひとつない
  • 周りの人のせいにしていい、環境のせいにしていい
  • でもこれまでの環境や自分の過去、親を恨む必要はない

ということです。

 

2-2.自分自身の理解者になってあげよう

そして、重要なのは

  • 過去の自分が置かれていた環境や状況を今の自分が観て、理解してあげること
  • 『この環境で自分を肯定できるはずないよね』という自己理解、自己共感
  • 『悩まなくていいし、誰も責めなくていい』という声をかけること

 

さらに、

『今持っていないものは手に入れればいいよね!』という可能性に気づくことです。

 

【参考記事】
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3.親を憎んだり、過去の環境に失望する必要はない

ここでは家庭の中で自己肯定を学べなかったとしても、親を憎んだり失望したりする必要はないという話をします。

先の解説で自己肯定感を受け取れるかどうかは、

  • 育ってきた環境
  • 親との関係性
  • 自分の気質と特性

によってほぼ決まるという話でした。

 

そもそもこれが上手くいっている人、つまり高い自己肯定感を家庭の中で受け取れた人はとてもラッキーです。

ですが、受け取れなかったとしても不幸ではないということです。

家庭の中で受け継ぐことができたら、それはとても幸運なこと。

でも受け取ることができなくても悲観する必要はまったくないです。

確かに自己肯定できないと

  • 新しいチャレンジが出来にくい
  • 自分を信じることができにくい
  • ネガティブな部分にばかり目が行ってしまう

など、生きづらさや制約を感じることが多々あります。

 

すべて自己肯定感のせいとは言いませんが、大きく影響していることは事実です。

その原因に対しては当然、憎く思えるし、文句の一つも言いたくなります。

 

ですが、一つ視点を上げると、親もまた自己肯定を知らない、使えない中で苦労してきた可能性があるということが見えてきます

私はプロコーチになってからこのことに気がつきました。

3-1.肯定する文化や習慣が希薄な日本社会

そもそも日本には自分を積極的に肯定する文化が少ないです

日本で『自分を誇りに思うよ』とか『君を誇りに思う』という言葉を聞いたことがない

アメリカのドラマやドキュメントを見ていると日常的に『ここまでやった自分を誇りに思うよ』というセリフがよく出てきます。

家族の中だけでなく、社会の中でも自分や周りを積極的に肯定する文化や習慣が希薄ではないでしょうか。

ここも自己肯定が学べない大きな原因の一つです。

ですが、心配は要りません。

4.自己肯定は今日から積み上げることができる

ここでは『自己肯定は今日から積み上げることができる』という話をします。

私たちは自分を変えたいと思った時、自己イメージを超えるような目標やゴールに対しては多くの場合、臆病になります。

例えば今回のテーマのように『自分の自己肯定感を引き上げたい』と思うと、それはとても難しいことだと考えてしまいます。

 

一度ついた自己イメージを変えていくことは確かに難しいです。

また、今の自分を一瞬で新しい自分に変えるような魔法はありません。

 

ですが、過去の経験によって今の私たちの自己イメージや自己肯定感が造られたように、今から小さな変化を積み上げることで3ヶ月後の未来の自分を変えることなら確実にできます。

過去は変えることができませんが、今から自分自身を見直して未来の自分を変えることならできます。

今回ご紹介するワークは2つです

4-1.今日から自己理解を積み上げよう

先ずはじめにやっておきたいことは

  • 過去の自分が置かれていた環境や状況を今の自分が見て、理解してあげる

ということです。

  • この環境で自分を肯定できるはずないよね
  • もう悩まなくていいし、誰も責めなくていいよ

という具合に今の自分視点でこれまでの自分を観て、理解することが重要です。

この自己理解が自己肯定の土台になります

そして

今の自分に無いものはこれから時間をかけて手に入れればいいというマインドセットを採用することが大切です。

4-2.セルフトーク(心の声)を浄化する

次にやるべきことは

  • 自分の発言と心の声から否定を排除する

という作業です。

どんな時でも『いいね!』と言いましょう。

全肯定する生活に切り替えることをゲーム感覚でやってみましょう。

 

例えば、先日私が車を運転していると、あり得ないような割り込みをされました。

その時、私は一人だったので『いいね!急いでるんだね!!』と声に出して言いました。

 

もちろん人間ですから、イラッとしますし、さまざまな思いがあります。

発言というのはその思いの中から相手や状況に合わせて必要な一つを選択することです。

そこで自分の声をひとつ選ぶ際に『自分は肯定しかしない』という制約をつけて選択してみてください。

 

先ずは相槌で『いいね!』と言い切ってみてください。

これは『いいね!』と言い切れたらあなたの勝ち、ネガティブな相手の言動や振る舞いにのまれたら負けというゲームです。

はじめのうちは『いいね!』と言い切った後、肯定した後にその理由を探してあげるといいです。

4-3.怒った自分にも『いいね!』と言えるか

また、自分が思いっきり怒っている時にも『いいね!全力で怒っているね!!』肯定するのがいいです。

こんなに本気で怒って…なんて大人気ない…というのはNGです。

怒る自分もしっかり認める必要があります。

人間ですから感情が動くのは当然です。

自分の気持ちの変化を認め、まずは肯定することが重要です。

その上で

『自分らしくなかった』

『この場にふさわしくなかった』

という修正をすればいいのです。

このようにすると

一切の否定が無いですよね。

4-4.自己否定は楽だから?

何か問題が起こった時に自分を責める、頭ごなしに否定するというのがもっとも脳を使わなくていい楽な方法です。

自分を下げたり、責めることで『自分はダメだ…』と認めれば、その行いを反省したり改善することから逃れることができます。

つまり脳がサボっていると見ることもできます。(脳の得意技は”やったふり”であり、省エネです)

ですが、これは自己否定そのものです。

また無意識に自分を否定することは自己肯定感をじわじわ下げ続けることになるので絶対にやめましょう。

 

【参考記事】
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5.可能性しか見えない世界

最後に『否定やネガティブな言葉のない世界は本当に素晴らしい』ということをお話します。

あなたは

  • どんなことでもポジティブに考えられる
  • 誰に対しても心から『いいね!』と言い合える
  • 可能性しか見えない
  • 皮肉やギスギス感は一切ない

そんな日々を想像できるでしょうか?

実際の世界をこのようにしようと思うとまだまだ相当難しいと思います。

5-1.ポジティブな言葉が自分を変える

ですが、自分の見えている世界を否定やネガティブな言葉のない世界にすることは可能です。

心の声や発する言葉からネガティブなイメージが消えると、それまで考えもしなかったようなやりたいこと、未来の可能性が見えるようになります。

ネガティブな言葉、否定的な言葉は閉塞感を感じますが、ポジティブな言葉は解放感と可能性を感じることができます。

そして、すごいのは感じるだけでなく、世界の見え方が実際に変わるということです。

チャレンジしたいこと、可能性が見えて行動すると、大袈裟ではなくその瞬間に未来は変わりはじめて行きますよね。

5-2ネガティブな言葉とストレスの関係

それ以前に心の声や発する言葉からネガティブなイメージが消えると気持ちが本当に楽になります。

ストレスが激減するし、ネガティブな言葉にこれほどエネルギーを取られていたんだということを実感できます。

これはやってみた人しか見ることのできない世界観です。

ぜひ、先ほどご紹介した自分の発言と心の声から否定を排除するワークを試してみてください。

 

【参考記事】
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まとめ

今回は『自己肯定感が低い原因を親のせいにしていい理由』について解説しました。

『自己肯定感は親子関係の中で口癖や考え方、習慣や世界観と同じように受け継がれていく』

  • 親がしっかり自分や周りを肯定できる人
  • それを子どもに伝える子育てをしていた
  • 子どもが親の自己肯定感や自己評価の高さを体感を通して受け取ることができた

という3つがクリアされると高い確率で親から子どもへの共有が成功します。

 

『自己肯定感が低い本人には原因も責任もない』

  • 今の自分になったのは自己責任というのはひどい嘘 育ってきた環境と親との関係性、そして自分の気質や特性でほとんど決まってしまう これらの中に自分で選択できるものは何ひとつない
  • 周りの人のせいにしていい、環境のせいにしていい

 

『親のせいにしていいけど、憎んだり失望する必要はない』

自己肯定感が低いゆえに苦労することはあります。

その原因に対しては当然、憎く思えるし、文句の一つも言いたくなります。

ですが、一つ視点を上げると、その人たちもまた自己肯定を知らない、使えない中で苦労してきた可能性があるということが見えてきます。

 

『自己肯定は今日から積み上げよう』

① 過去の自分が置かれていた環境や状況を今の自分が見て、理解してあげる

ということです。

自己理解が自己肯定の土台と考えよう。

 

② 自分の発言と心の声から否定を排除する

『いいね!』と言い切る、肯定する力を高めることで自分の見える世界が変わる

見える世界が変わると自分の認識も変わる。

その結果、やりたいことやなりたい自分、チャンスや可能性が見える。

見えると当然、欲しくなり、行動を促します。

つまり自分が変わるということです。

 

今回は自己肯定感が低い原因を掘り下げて紹介しました。

ここで紹介した内容以外にもさまざまな要因が関係しているケースもあるので、ぜひ参考にしてみてください。