こんにちは。
プロフェッショナルコーチの中原宏幸( @coach_nakahara)です!
これからこの記事を読もうとしているあなたは『もっと毎日を楽しみたい!』『しばらく人生にワクワク感を感じていないので何とかしたい!』と思われているかもしれません。
今回の記事では『あなたの人生がワクワクしない理由と解決策』を科学的なコーチング理論をベースに解説していきます。
”ワクワク”というと感情を表す言葉ですので感情論かと思われるかもしれませんがそうではありません。
後に詳しく解説していきますが、『安定と不安定』という切り口で私たちの普段の生活に落とし込んだ内容になっています。
簡単に言いますと映画のストーリーのようなものです。
先に答えを言いますと、『あなたが毎日にワクワクしないのは安定しているから』です。
1.ワクワクとはどんな感情か?
ワクワクとはどのような感情でしょうか?
わく‐わく
[副](スル)期待または心配などで、心が落ち着かず胸が騒ぐさま。どきどき。「胸を―(と)させて包みを解く」
デジタル大辞典より。
わくわく
( 副 ) スル
期待や喜びで心がはずんで落ち着かないさま。 「 -(と)しながら、登場を待つ」大辞林より。
とあります。
この記事では少し大きく捉えて『心が落ち着かず胸が騒ぐさま』という定義でいこうと思います。
では『心が落ち着かず胸が騒ぐ状態』はどのような時だったでしょうか?
- 新しい職場に初出勤した時でしょうか?
- 大好きな人とのデートの前日でしょうか?
- 会社の命運のかかったプレゼンの直前でしょうか?
これらのケースは多くの人は経験済みではないかと思います。
これらは全く別の事柄に見えるかもしれませんが、少し視点を上げて見ると『不安定な状態』という共通点があります。
つまり自分次第で明日の結果がいくらでも変わってしまう状態ということです。
この未来(明日も含めて)が不安定な状態で且つ自分である程度コントロールできる状態を私たちは”ワクワクする状態(感情)”と言っています。
2.ワクワクが人生において重要な理由
ワクワク感はとても重要です。
それは未来志向のポジティブな感情といえるからです。
子どもの笑顔や瞳が輝いているのは未来を見ているからです。
しかし私たちはいつしか未来を見ることを止めてしまいます。(これは非常に問題です)
百歩譲って、現状が最高に望ましい状態であればまだいいですが、多くの人はそうではないでしょう。
その原因はある程度の年齢になれば可能性を見る(夢見る)必要がないという社会に一般化している常識に乗っかってしまったからです。
つまりいつの間にか受け入れてしまった習慣や癖のようなものですから、捨ててください。(私も捨てました)
この常識に乗っかったままだと自分はもちろん、他者の可能性も見えないためにネガティブなドリームキラー(自分や他者の夢を壊す人)になる可能性が非常に高いです。
3.ワクワク感が欲しいのに安定したがる矛盾と原因
昨今の日本ではとくに雇用の面での安定を過敏に求めているように思います。(公務員信仰が最たる例でしょう)
多くのメディアではそれを恐怖により煽っているようにさえ見えてしまいます。
小学生の将来就きたい職業ランキングに公務員が入っているというのはメディアに恐怖を刷り込まれた親が子どもに刷り込んでいるとしか思えません。
では逆に非正規雇用は一般的に不安定だと言われています。(私は必ずしもそうは思いませんが)
ですが、ここで重要なのはワクワクに必要な不安定な状態は雇用形態などの不安定さではないということです。
むしろ雇用形態や待遇面は関係ありません。
本人がそこに慣れ親しんでしまえば安定になってしまいます。
ですから、『一刻も早くこの事態を何とかしなければ・・・』と言って何も行動しようとしない人がいます。
もちろん本人は実際に苦しんでいるとは思いますが、残念ながらその状態に”慣れ親しんでしまっている”ということです。
つまり安定してしまってるのです。
多くの人は先が見えない時代に不安定感を感じていますが、私たちの無意識が感じているのは安定なのです。
ですから焦りを感じながらも、留まり続けるという選択をし続けるということです。
それは後述しますが、意志の強さや信念などではなく、私たちの生体に備わった機能によるものです。
4.ワクワクに必要な安定と不安定
ではワクワク感を感じるために必要な不安定とはどのようなものでしょうか?
未来(明日も含めて)が不安定な状態で且つ自分である程度コントロールできる状態ですよね。
多くの場合、私たちの無意識は変化を嫌います。
それは生体に備わった恒常性維持機能(ホメオスタシス)によるものです。
ホメオスタシスは重要な働きをしていて、生体を存続させるために安定的な状態を維持するサーモスタットのような役割を担っています。
例えば体温が上がりすぎると汗をかき、体温を下げます。
また急な運動をすると心拍数が上がり全身に必要は血液を送り届けるよう機能します。
私たちの脳は高度に発達しているため生体つまり身体だけでなく情報空間にも、このホメオスタシスが働きます。
情報空間とはここでは人との関係性や思考、メンタル面と捉えておいてください。
例えば、あまりにも高級で場違いな(と自分が思っている)店に入ってしまった時に物理的には座り心地のいい椅子でリラックスできるはずなのに全然楽しめずに直ぐに店を出てしまったというのもホメオスタシスの機能によるものです。
この強烈な場違い感がワクワクに必要な不安定感です。
ですが、おそらく全員が経験されているようにホメオスタシスの力は強力で、生体の反応なので楽しめるようなものではありません。
では私たちは安定した状態に居れば幸せか、楽しいかと言えばそうではないのです。
当たり前ですが120分主人公が仕事と家の往復をする映画は微妙な気がします・・・
安定した状態、安定した場所を定期的に飛び出して不安定感を味わっていないと(それなりの)幸せを感じられないのです。
実は不安定感を体験する機会は学生時代はたくさんありました。
クラスが変わったり、学校が変わったり自分が積極的に選択しなくても数年に一度は環境の変化があったわけです。
しかし社会人になると自分で選択しない限りは大きな変化は起こりません。
さらに変化自体にも慣れてしまい、適応能力が高くなると変化を変化と感じなくなっているのです。
ではどうすればいいかというと、能動的に作り出す必要があります。
コーチングではこれをゴール設定といいます。
5.不安定な時こそが最大限のエネルギーが出せる状態
ホメオスタシスが安定を維持しようとするエネルギーは強烈です。
わかりやすい例がダイエットにおけるリバウンドです。
リバウンドの仕組みは食事制限や急な運動などで無理して体重を落としたためにホメオスタシスが元の体型に戻るように働いてしまってことです。
リバウンドを繰り返してしまう人に対して意思が弱いと思っている人もいるようですが、そうではなく生体の機能なのです。
ちなみにダイエットを成功させるためには痩せてスマートになった状態にホメオスタシスが働くようにする必要があります。(シンプルですよね)
つまりスマートで健康的な状態でいることが必要なゴールを設定して、臨場感を高めていくと勝手に痩せていきます。
勝手に・・・というのが無意識の力であり、ホメオスタシスの力ということです。
ですからゴール設定が正しくできたダイエットにはそもそもリバウンドという概念が存在しません。
どちらにしても、ホメオスタシスのエネルギーを使うためには、
- 現状を不安定にすること
- 現状の外側にゴールを設定すること
が必要になってきます。
6.人生をワクワクに変えるために必要な解決策
ここで少し復習しておきましょう。
私たちが普段生活している中で『ワクワクしない・・・』『なんだかつまらないなぁ・・・』と感じてしまう原因は安定している状態を選択し続けてしまっているためです。(コンフォートゾーンといいます)
それはホメオスタシスの力によるものです。
ここでいう安定とは本人がどのように思っているかは関係ありません。
それは『もうこんな現状は耐えられない・・・』と言っている人でも意外と行動できないことから見ても納得いただけると思います。
ではそのために何が必要でしょうか?
それは繰り返しになりますが、現状の外へのゴール設定です。
なぜ現状の外側に設定する必要があるかと言えば、現状というのは予測可能ということです。
つまり可能性の低いこと、例えば今の会社の社長になるというのは予測(イメージ)ができますよね?
だからそれが望ましいことや嬉しいことであってもワクワクはしないのです。
ワクワクが見つかる場所は現状の外側です。
参考記事
【完全解説】ゴール設定の方法|脳科学的に正しい設定方法と実践
まとめ
あなたは何かを無くして探しているとき、意外に同じ場所ばかり探しているなぁと気が付いたことはありませんか?
実は、
- やりたいことがない
- 人生がワクワクしない
- 毎日が生きている実感がしなくて辛い
と長い間苦しんでいる人に共通しているのは現状の中、つまり安定している今の状態を崩すことなく見つけようとしていることです。
毎日がつまらないと言っておきながら、その生活(望んでいるわけではないのに)を頑なに守って、その中で必死に探していることです。
それは一度ひっくり返して探した引き出しの中を繰り返し探すようなものです。
そうすると探すことに疲れてしまって、その状態に安定してしまいます。
辛いにもかかわらず、抜け出すのを拒む状態です。
私たちが映画や小説、音楽を楽しむことができるのも安定と不安定を繰り返すからです。
試練を越えて、仲間と出会い、成長するから見ていても楽しいのです。(試練は強烈な不安定です)
ですが、私たちは冒険のシナリオは自分で書く必要があります。(これがゴール設定です)
もし、生きることがやっとの時代であればそのような必要はなかったでしょう。
毎日を生き抜くことで生きている実感を得られるでしょうし、エキサイティングでしょう。
しかし現代の日本であれば人生をワクワクしながら生きるためには自分でゴール設定することが必須です。
あくまで自分で設定する必要があります。(他人に設定された人生は自分の人生とは言えません)
それも現状の自分では想像できないようなゴールです。
想像できるということは一瞬でワクワク感は消えてしまうでしょう。
そもそも現状で安定しきっているから、現状のことを知り尽くしているからワクワクしないのです。
自らの意思でゴールを設定して行動すると確実に目の前の景色は一変します。
まさに子どものような瞳になります。
ぜひお試しください!