こんにちは。
プロフェッショナルコーチの中原宏幸( @coach_nakahara)です!
私はプロコーチをしていますが、多くの方から受ける質問、相談に『やる気はあるのですがなかなか行動できないんです・・・』というものがあります。
この記事では『やる気はあるけど行動できない人に伝えたい科学的にデキる人になる方法』を最新の認知科学をベースにしたコーチングで解説していきます。
やる気はあるのに行動できないというのは一見矛盾しているようにも思えますが、脳と心の仕組みからすると全く正常です。
何故なら私たちの脳はとにかく変化を嫌います。(たとえ心から望んでいるはずの変化でもです)
ですから『変化しそうだ・・・』ということを無意識が感知すると容赦なく急ブレーキを踏みます。
その結果、『やる気はあるのに行動できない』という状態になってしまうのです。
その解決策は無意識に行動する必要性を与えてあげることです。
行動できない自分を変えるのではなく、止められてもやってしまうくらいのゴール(理想的な未来の自分)を設定、設計します。
正しくゴールを設定すれば『行動しなくては…』ではなく、突き動かされる感覚を自在に使うことができますので最短最速で理想の未来にアクセスできます。
1.あなたがやる気があるのに行動できない理由
やる気があるのに行動できないというのは感じ方に差はあれど、ツラいものではないかと思います。
先にも書きましたが意識的には行動して現状を変えて行きたいと心から思っているにもかかわらず、無意識が思いっきりブレーキを踏んでいる状態です。
その理由は無意識は変化することを極端に嫌うからです。
痩せたいと言いながらも暴飲暴食をしてしまう人、お金を貯めたいと言いながら余計なものを買ってしまう人などは”その状態に慣れ親しんでしまっている”ことが原因なのです。
ぽっちゃり体型の自分、いつもお金が足りない自分が嫌と言いながら実は居心地がよくなってしまっています。
また行動したい、今の自分を変えたい、目標を達成したいと考えているのに実際は出来ていないという捉え方によっては失敗体験を繰り返すことになるのでセルフイメージも下がりやすくなってしまいます。
ではなぜ無意識はそこまで変化を嫌っているのでしょうか?
その前に無意識とは何なのかを見て行きましょう。
2.無意識の正体
そもそもコーチングや自己啓発において無意識と言っているものは多くの場合、恒常性維持機能(ホメオスタシス)のことを指します。
恒常性維持機能とはその内部環境を一定の状態に保ちつづけようとする傾向のことで、つまり同じ状態(恒常性)をキープするサーモスタットのような機能のことです。
例えば暑い時に汗をかき、寒い時には震えて熱を生み出すような機能、反応がホメオスタシスによるものです。
ですから基本的には良いものであり、私たちの生体にとって必要な機能です。(暑い時に汗をかけないと大変です)
そして重要なのが私たち人間はこのホメオスタシスが身体のみならず情報的なものにまで広がっているということです。
どういうことかというと収入や生活水準、振る舞いなど自己イメージにもこのホメオスタシスが拡張しているということです。
例えばよく聞かれる話ですが年収数百万円のサラリーマンの人が2億円の宝くじに当選すると散財してゼロになるどころか自己破産してしまうというものです。
これは普段からお金持ちになりたいと思っている人がいざ大金を手にすると意識的には嬉しいのですが無意識的には非常事態なのです。
(ポジティブなことでも居心地が悪くてたまらないのです)
それまで年収数百万円で安定的にやってこれたのに一気に2億円の収入があると現状が大きく壊れてしまいます。
現状の恒常性が脅かされたことでホメオスタシスが強烈に働き散財させて元の状態(年収数百万円の懐事情)に戻るよに機能したのです。
まさに汗をかくように生体が反応したというわけです。(意識的には抗えません)
このホメオスタシスの機能に対抗しようとして意識的に働きかけても100%勝ち目はありません。
努力や根性では歯が立たないのです。
3.変わりたい意識と変わりたくない無意識
では私たちが現状の自分を変えたい、理想の自分になりたいと思った時はどのようにすれば良いのでしょうか?
それはホメオスタシス(無意識の力)を味方につける、つまり恒常性維持の機能そのものを活用することです。
多くの場合、自分の変えたい部分そのものを意識して、そこを修正しようとしてしまいます。
例えば副業を始めて自由に使えるお金を増やしたいと考えたとします。
でもなかなか行動できない・・・
すると如何に行動するか?モチベーションを高める方法は?などをリサーチし始めます。
これはまさに意識的に出来ていない部分へのアプローチ(改善)ですね。
これだと、もろにホメオスタシスの抵抗にあってしまいます。
繰り返しますがポジティブな変化でもホメオスタシスは反応します。
つまりいつまで経っても行動できません。
なぜなら行動することで現状が変化してしまうからです。(変化に対し敏感かつ強烈に反応します)
本気で現状を変えたいと思ったらホメオスタシスを逆に利用します。
つまり現状に対して固定しよう、現状を離れると引き戻そうとする機能をあなたの望む未来に対して機能させることです。
4.無意識(ホメオスタシス)の圧倒的な力を使う方法
やる気はあるけど行動できない人は変化を嫌うホメオスタシスに行動を阻まれてきました。
それはこの先も絶対に変わりませんし、奇跡は起こりません。
では実際にガンガン行動できて、現状を変えて行くためにはどうすれば良いかというと、
- ゴール設定
- ゴールの自分が本当の自分だと確信する
これだけです。
繰り返しになりますが、行動できないから〇〇を学ぼう!モチベーションを高める方法を見つけよう!!ではないということです。
シンプルにいえば行動する必要性がないから行動できないのです。
必要性(理由)がないところにモチベーションを高めようとしたところで継続できるはずがありません。(継続の必要性がないからです)
ではどうすれば良いのか?
それは行動する必要性を作ればいいのです。
すなわちゴール設定ですね。
ゴール設定とは理想的な未来の自分を設定し、そちら側を選択することです。
新しい自分をイメージして描き、そちらの基準で生きて行くということです。
例えば、現状では惰性で仕事をしている会社員の自分でも、1年後に自分の大好きなビジネスで起業するというゴールを設定することで全てが変わります。
見える景色、必要なもの、学ぶべきもの、仕事に対するスピード感、手にしていないとおかしいものなどなど。
ゴールからの視点を獲得することで、行動せずにはいられないというマインドに変えて行きます。
ゴール設定、コーチングの仕組み、使い方に関しては
下記の無料動画講座をオススメします↓
5.行動できない人に必要なこと
行動できない人、悪い(と思っている)習慣をやめられない人、自分を変えることができない人に共通していることがあります。
それは習慣や考え方そのものを変えようとしていることです。
『私は意志が弱いので・・・』というようなことをおっしゃる人もいますが、そういうことではありません。
では何が違うかといえばゴールがないのです。
あなたの周りにも『あの人の行動力はすごい!』『あの人の仕事のスピード感は真似したい・・・』という人がいるのではないでしょか?
私も過去にそのような人に憧れていました。(特別な人だと思っていました)
ですが、科学的にみてみるとゴールがあるだけなのです。(それが素晴らしいのですが)
同じ物理空間を共有していてもゴールがあって、なりたい自分がイメージできている人と現状維持でいいと思っている人ではパフォーマンスが全く違います。
ゴール(なりたい自分)設定、つまりコーチングが上手く使えるようになるとゴールもどんどん大きくなります。
やりたいことがどんどん増えてきて圧倒的に時間が足りなくなります。
ですから仕事が早い、行動力がありスピード感があるというのはその人たちにとって当然なのです。
これはもちろん能力の差ではありません。
習慣や考え方は新たなゴール設定の結果、変わるものです。
逆にいえば現状維持のまま習慣や考え方、仕事に対する姿勢を頑張って変えようとするのは不可能です。
(100%リバウンドします)
ゴールとは理想的な未来の自分です。(目的地であり着地点です)
なりたい自分があって(見えて)思考や行動を変化させる必要性が生まれます。
今のままもう少し〇〇になりたい、目的地(ゴール)を設定せずに漠然と自分を変えたいと願ったところで臨場感がわきません。(イメージするための情報量が少なすぎるのです)
想いの量、強さは関係なく、ポイントは臨場感です。
変わりたいという想いではなく、どうなりたいのか?というビジョンが重要です。
自分がもうすでにそうなっているという感覚が必要です。(イメージしただけでワクワクする感覚です)
そのためにはゴールを設定、そしてゴールの臨場感を高める必要があります。
ゴール設定、ゴールの臨場感を高める方法についてはこちら。
6.デキる人に最短で変わる方法
最後に科学的にデキる人になる方法をお伝えします。
それは『ゴール側の環境に身を置く』というものです。
これはもちろんゴールが設定できているということが前提になりますが、背伸びをして(無理をして)そちら側に移行するというものです。
今年、私の親戚がある大学の陸上部に入りました。
箱根駅伝でも毎年名前をよく聞く名門陸上部だそうです。
彼は中高と陸上部で活躍し、県内では実績もあり、それなりの自信もあったそうです。
ですが、全国から実力者が集まる名門ですから、最初の3ヶ月は本当にしんどかったと言っていました。
もちろん、ここで辞めることもできたでしょうが彼はそれまでの現状を離れ、ゴール側(全国レベル)に移行しました。
彼のゴールは詳しくは聞いていませんが、自分に相応しいのはこちらだと判断したのでしょう。
当たり前ですがゴールを設定していてもゴールへの移行期というのはしんどいし、強烈な抵抗を感じます。
ですが、重要なのは現状の自分が感じる感覚(しんどさやツラさ)はひとまず置いておいて、ゴール側の環境に慣れることです。
その苛烈な環境に適応することでゴール側の自分になることが出来るわけですし、パフォーマンスが圧倒的なものになります。
重要なのはゴール側の環境に慣れること、適応することです。
そのために私はこのブログ、YouTubeチャンネルでもゴールを設定したら行動して活動する場をゴール側へ変えることを強調しています。
ゴール設定をしたのに現状で行動していては変化しません。(絵に描いた餅になります)
行動してゴール側の過酷な環境に身を置くからこそ、劇的な成長が訪れます。
ホメオスタシスがゴール側に適応することで無意識的に最短でデキる人に変わって行くのです。
動画で解説しました↓
まとめ
やる気はあるけど行動できない人に伝えたい科学的にデキる人になる方法
- 行動できないとは意識的には行動して変えたいと思っているにもかかわらず、無意識が思いっきりブレーキを踏んでいる状態
- コーチングや自己啓発において無意識と言っているものは恒常性維持機能(ホメオスタシス)
- お金持ちになりたい人がいざ大金を手にすると意識的には嬉しくても無意識的には非常事態
- ホメオスタシスの機能には意識的に働きかけても100%勝ち目はない
- ゴールに対してホメオスタシスを機能させる
- ゴールを現状の外に出すことで行動の必要性が生まれ、モチベーションが高まる
- 変わりたいという想いではなく、どうなりたいのか?というビジョンが重要
- ゴール側の環境に身を置くことでそこにホメオスタシスが働き始める
参考になれば幸いです。
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