こんにちは。
プロフェッショナルコーチの中原宏幸( @coach_nakahara)です!
『やりたくないことはしない』という言葉を聞くとあなたはどのようなイメージを持ちますか?
- わがまま
- 自分勝手
- 大人になってから苦労する(子どもの場合)
- 社会では通用しない
などでしょうか?
ほとんどがネガティブなものだったのではないかと思います。
理由は簡単で、私たちは義務教育の中で好きなことも嫌いなことも満遍なくできることが素晴らしいという刷り込み(洗脳)を受けているからです。
ですから得意なことを伸ばすのではなく、それは置いておいて苦手なところを伸ばそうとするのです。
もちろん、その義務教育によって100%に近い識字率と高い学力をほとんどの国民が持っているというのは日本の強みであることは事実です。
ですが、”苦手なところを伸ばす=やりたくないことでも我慢してやる”というのが現代の日本で生きにくさを感じる大きな原因になっているのは事実です。
実際自分が好きでもないことをやっていた時にそれを大好きな人が隣にいたら、勝てるわけないということを私たちは経験的にわかっています。
さらに言えば、やりたくない仕事を嫌々やっている生産性の低いサラリーマンが必要とされていた時代はほとんど終わっています。
にも拘らず、何歳になっても苦手なところを伸ばそうとするのは社会全体が”やりたくないことでも我慢してやるという価値観”を受け入れているからです。(癖のようなものですね)
この記事では『「やりたくないことはしない!!」と決めると人生がうまく行く理由とやりたいことの見つけ方』をコーチング理論をベースに解説していきます。
1.やりたくないこととはどういうことか?
『やいたくないことはしてはいけない』というのはコーチング理論の最も基本的な部分です。
そして私がコーチングを学んで一番疑問を感じたところでもありました。
『いやいや、そうは言ってもやりたくなくても、やらなければいけないことってありますよ!!』と心の中でツッコんでいました。(共感してくれる人は多いと思います)
これには幾つかのシンプルなカラクリがあります。
答えを言いますと、”やりたくないこと”というのは『自分が望む未来に繋がっていないこと』です。コーチングではゴール以外のことを指します。
逆に言えば『やりたくなくても自分の心から望む未来に必要性があれば、それは”やりたいこと”と見なす』ということです。(ここは極めて重要です)
一方、多くの人は”やりたくないこと”を日々のタスクで考えてしまいます。
- 生活のために仕方なくやっている仕事
- 出来ればやめたい人付き合い
- 気が進まないけど周りがみんなやっているから・・・
などタスクや”行動そのもの”で考えているのではないでしょうか?
このように考えてしまうと、そもそも好きなことを見つけにくいですし、見てけても突き詰める過程で迷い、離脱してしまう可能性がかなり高くなってしまいます。
私がよく相談されるケースだと、せっかくゴール設定して歩み始めたのに行き詰まってきて苦痛になってくると『これは自分のやりたいことじゃなかったのかもしれない・・・』と思うようになります。
これではどんなに時間をかけて崇高なゴールを設定したとしても本末転倒です。
どんなにワクワクするようなゴールであっても達成までの全工程が楽しいわけではありません。大変なこと、辛いこと、時には絶望することもありますが、それらを引っくるめて”楽しい”と見なします。
新しくチャレンジするということは現状に留まっていれば体験することのなかった辛いことも経験します。(ゴールを追いかけることは大変だけど止められないくらい大好きなことなのです)
野球が大好きなイチロー選手でさえ、テレビカメラの前でシーズンを振り返り、涙を流すこともあるのです。
ではやりたくないこととは何なのかといえば繰り返しますが、ゴール(未来)に関係のないことです。
どう考えてもゴールの役に立たないと分かっている、もしくはいずれ役に立つだろうと思って取り組むと、どんな頑張っても決して生産性は上がりません。(無意識が拒否反応を示しているのです)
2.やりたくないことをしないことで得られるもの
冒頭で一般的には”やりたくないことはしないと決意する”のはネガティブな印象が強いということを紹介しました。
ですが、人生レベル(ゴール視点)で見ていくといいことばかりです。
まず、やりたいことしかしないので時間に追われる心配がなくなります。
どういうことかと言いますと、時間が無い(と思っている)状態というのはやりたいことをする時間が無いということです。(睡眠不足も含みます)
ですから、やりたいことを出来ている状態ではほとんどストレスは感じません。
感じたとしても、『やりたいことがありすぎてどうしよう・・・』という嬉しい悲鳴くらいではないでしょうか?
同じ時間が無い状態でも、”やりたくないことをしているから時間が無い”のと”やりたいことが多すぎて時間が無い”というのは全く違います。
さらにゴール達成にとって重要な盲点が外れるというメリットがあります。
例えば、会社に行きたくない人、もしくは行けなくなった人はそれで安心できるかというとそうではありませんよね?
生活していかなくては行けませんし、家族を養っていかなくては行けない人も多いでしょう。
自分で退職を選択したかは別にして、大きく現状が変わったことは確かです。
現状が変わると見えているものが変わります。
例えば毎月入っていた給料が入ってこなくなります。
すると、当たり前ですが生活できません。
そこではじめて無意識が『あ、ヤバい。何とかしなくては・・・』と働き始めて収入を得る方法を本気で探し始めるのです。
『そんなことなら、在職中にも出来るのでは?』と思うかもしれませんが、なかなか難しいと言えます。
もちろん正しくゴール設定していただいて、ゴールの臨場感を高めることに成功したら可能です。(パーソナルコーチングではこれを100%の確率で行います)
ですが、現状の臨場感というのは手強いのです。
無意識の深い部分まで落とし込めないと現状を離れられません。
ということは、この盲点がなかなか外れないということです。
ですから、やりたくないことをしないことで得られるものはとてつもなく大きなものだといえます。
コーチングではゴール設定の後の行動が不可欠です。
行動というと何かを手に入れるためと思われている人も多いかもしれません。
それはそれで正解なのですが、それ以上に”現状の習慣”手放すことはもっと重要なのです。
コーチングを実践している人から、実際に何をどう行動に落とすべきか分からないという質問をいただくことが多いのですが、『まずやりたくないことをやめるべきでは?』とアドバイスします。
それはやりたくないことを手放すことで、やりたいことでもそれが補えるということが実感できるからです。
収入を得る方法がいい例ですが、サラリーマンを長年続けていた人はそれ以外に収入を得ることが盲点で見えなくなっています。
正確には見えないというよりは”給料をもらうことがいちばん良い(安心だ)”という思い込みがあるということです。
この思い込みはとっくに終身雇用が終わったにもかかわらず多くの人が未だに共有しているものだと言えるでしょう。
ですから、やりたくない仕事でも何年もその状態(現状)を選択し続けてしまうのです。
そういった意味でも、自分が当たり前、正しいと思っていることを手放すというのはとても有効なことなのです。
嫌でも現状が揺らいでしまいますから。
もちろんゴール設定をして揺らがせるわけですから、ゴール側へ確実に人生が変わるというわけです。
3.やりたくないことをしている人生とは
やりたくないことをしている人生とはどのような人生でしょうか?
それは”好きでもないことをやっている現状を認めている”ということです。
特徴として、多くの人がいつも時間が無かったり、やる気が出ない状態が続いたり、将来が見えないと思っている傾向があります。
こう書きますと『やりたくないことだけど、好き好んで続けている訳ではない!』と思われた人もいるかもしれません。
私もコーチになる前はそのように考えていました。
どうにかこの現状を変えたいと思っているのだけど、方法が見えなかったり、チャンスが訪れなかったりして燻っている状態でした。
ですがコーチング理論を実践してみると、このジレンマは呆気ないほど簡単に解消されることが実感できるはずです。
では、なぜ現状維持を続けているかというと、チャンスや方法が見えないからです。(簡単な話です)
どこから?
現状からです!!
ということは?
現状を飛び出す必要があります。(単純ですよね?)
現状から方法やチャンスが見えないから飛び出すのです。
ゴールへの行き方が見えたから現状を飛び出す訳ではないということです。
チャンスや方法は現状の外側にあるから、現状からは見えない。
まさに『ゴールが先、方法は後』ということですね。
4.現状の外は不安だらけ
恐怖を煽るつもりはありませんが、現状の外は不安だらけです。
なぜかというと見えないからです。
先述しましたが、私たちは現状の外のものは見ることができません。
例えばあなたの年収が400万円で、年収1億円になりたいと思っていたとします。(ゴールとしては良くないですが例えです)
ですが現状(コンフォートゾーン)の外のことは見えないのであなたは年収1億円の稼ぎ方が全く見えません。
それでも現状の外に飛び出せということです。
つまり現状の年収400万円を捨てて、年収1億円の稼ぎ方を見つけに現状の外へ出る必要があるということです。
重要なのは年収1億円の稼ぎ方が見つかったから年収400万円の現状を捨てるのではなく、年収1億円の稼ぎ方を見つけるために現状を捨てる必要があるということです。
それは現状がサラリーマンに人は脱サラを意味しています。(ほとんどの場合)
決して無茶な方法を進めている訳ではありませんが、これは慣れるしかありません。
どうやって慣れればいいかと言いますと、当たり前のように現状の外側へ飛び出している人たちの近くに行くことです。
あなたが憧れている人(成功者)に実際に会いに行ったり、SNSで繋がったりして”場”を共有することです。
よく成功者が『自分はすごい人たちに引き上げてもらった。』という言い方をしているのを聞くと思います。
これは謙遜ではなく本心であり事実です。
もちろんそれだけではないことは言うまでもないことですが、劇的な進歩や結果を出せた時というのは現状が大きく変わった時であることは間違いありません。
現状が大きく変わる時というのはマインドの変化はもちろんですが周りの人たち、付き合う人たちが変わった時です。
4-1.「やりたくないことはしない!!」の動画解説
まとめ
『「やりたくないことはしない!!」と決めると人生がうまく行く理由』
- やりたくないこととは何なのかといえば、ゴールに関係のないこと
- 時間が無い(と思っている)状態というのはやりたいことをする時間が無いということ
- コーチングではゴール設定の後の行動が不可欠
- 行動は何かを手に入れる以上に”現状の習慣”手放すことがさらに重要
- やりたくないことを手放すことで、やりたいことでもそれが補えるということが実感できる
- ゴール設定をして揺らがせるとゴール側へ確実に人生が変わる
- 現状から方法やチャンスが見えないから飛び出す
現状を揺るがせるために今日、何を手放しますか?
参考記事
ゴール設定
ゴールの臨場感を上げるための記事