こんにちは。
プロフェッショナルコーチの中原宏幸( @coach_nakahara)です!
あなたは自分を追い込んでしまう人ですか?
責任感があって、真面目ゆえについつい自分を追い詰めてしまっていないでしょうか?
”自分を追い込む”というとネガティブに捉えられがちですが、追い込み方次第です。
追い込みに成功して飛躍できる人がいる一方で、仕事やタスクを抱え込みすぎて潰れてしまう人もいます。
その違いはたった一つのことを意識できているかどうかです。
それは理想的な自分のイメージです。
理想的な自己イメージとは自分で決めたことを自分の意識で楽しみながらも本気で取り組んでいるということです。
コーチングでは”あり方や信念のゴール”といいます。
理想的な自分のイメージを持てていれば外部の状況や環境の変化に対してもパフォーマンスを下げることなく、いつも自分らしく振舞うことができます。
反対に、理想的な自己イメージがない人は環境の変化に敏感でストレスやプレッシャーにパフォーマンスが大きく左右されてしまいます。
この記事では『自分で自分を追い込んでしまう人に伝えたい飛躍する人と潰れる人の違い』を最新の科学をベースにしたコーチングの視点で解説して飛躍できる追い込み方をご紹介していきます。
1.自分を追い込むとはどういうことか
そもそも追い込むとは、
① 追い立てて中に入れる。 「牛を囲いの中に-・む」
② 相手を苦しい立場に立ちいたらせる。おいつめる。 「絶体絶命のピンチに-・む」
③ 印刷の組版で,行やページを変えずに前に続けて活字を組む。三省堂 大辞林より
とあります。(今回のテーマだと当然 ❷ ですね)
つまり自分を追い込むとは『自分を苦しい立場に立ちいたらせる。おいつめる。』ということですね。
ということは、自分を追い込むことそれ自体は、良いも悪いもないということが見えてきます。
これは冒頭に書いたゴール(着地点)の有無によるということですね。
1-1.ネガティブに追い込んでしまう人
自分をネガティブに追い込んでしまう人の特徴はいくつかあります。
- 真面目すぎる性格
- 頼まれると断れない
- 責任感が強い
- 自分がやらなくてはいけないと思っている
- 手抜きができない
などです。
あなたの周りにもこのような所謂”いい人”がいるのではないでしょうか?
(もしかするとあなたがそうですか?)
”いい人”ですからこの特徴自体は良いものです。
ですが、この特徴が体力や精神力の限界を越えてもなお、機能し続けるとさまざまな不調をきたします。
体調を崩したり、無気力になったり鬱になることもあります。(最悪、過労死も)
1-2.ポジティブに追い込める人
一方ポジティブに自分を追い込める人というのは、
- 目の前のタスクに集中出来ている
- 質の高い仕事、機能を果たすことを喜びとしている
- 自分の限界を超えるようなことが好き
- そもそもやりたいことをしている(見出している)
- 大変なこと(苦痛)の中に楽しさ、ゲーム性を見つけられる
などです。
ネガティブに自分を追い込んでしまう人とずいぶん違いますね。
詳しくは後述しますが、それはゴールがあるかどうかです。
”なりたい自分のイメージ”があって、それに向けて追い込めているかどうかです。
ここでのゴールとは”自己責任で設定した大小様々なやりたいこと(なりたい自分)”としておきましょう。
つまり好きでやっているのかどうか?ということですね。
例えば自分の限界を超えることが好きという人はその先に”なりたい自分”がありますよね。
昨日まで出来なかったことが出来るようになったり、新しい自分、成長した自分になるのが楽しくて仕方ないわけです。
また質の高い仕事、機能を果たすことを喜びとしている人はプロの仕事をして相手に喜んでもらう自分が当たり前であり、それが嬉しいのです。
ですから、自分に負荷をかけたり、追い込んだりすることを躊躇なく実行できます。
もちろん辛さやしんどさは感じていますが、その先の成長に対する快感の方が勝っているということです。
ネガティブに自分を追い込んでしまう人が”やらなくてはいけない”(have to)という姿勢なのに対して、ポジティブに自分を追い込める人は”やりたい”、”やってみたい”(want to)という姿勢であることがわかります。
2.追い込まれるとなぜツラいのか?
ネガティブに自分を追い込んでしまうとなぜ辛いのでしょうか?
それは自分のゴール(目的)ではなく、他者のゴールを自分のエネルギーと人生時間を使って追いかけているからです。
2-1.意味の見出せない追い込みはただの苦行
例えば『これ、明日の朝までにお願いできる?』と言われ、自分の今の仕事で手一杯にも関わらず受けてしまうというケースです。
これは相手にゴールを設定されてしまった典型です。
もちろん受けたのは自分なのですが、仕事終わりの予定、家族との時間、明日のための睡眠などの自分にとって重要なゴールを差し置いて”この仕事を朝までに終わらせる”というタスクを他者によって最重要ゴールに設定されてしまったということです。
本人としては”やりたくない”と思いながらやったとしても行動が変わった(変えられた)わけですから、それは自分以外の人のゴールに従ってしまったということです。
当然、主導権は自分にあるはずの一日がその瞬間から他者に主導権を握られてしまったわけです。(ストレスもたまります)
さらに一日だけならともかく、このような状況が数週間、数ヶ月続くと自分の人生ではなく、他者主導の人生を生きることになります。
3.自分を追い込んで飛躍する人と潰れる人の決定的な違い
自分を追い込んで飛躍できる人と潰れてしまう人をそれぞれ見てきましたが、決定的な違いはたった一つです。
それは、『その先にゴールがあるのか?』です。
もっと具体的にいうと『ゴール設定の主導権が自分にあるかどうか?』ということになります。
では主導権が自分にあるとはどういうことなのかというと、『自分が望んでいるゴール』または『設定したゴール』のみを採用するということ。
つまり、それ以外は排除するということです。
所謂いい人には抵抗があると思いますが、自分のやりたくないことは自己責任のもと、拒否していいのです。
もちろん私たちは人間ですから”情”も大切にしたいと思っています。
困っている人には手を差し伸べたいわけです。
でも、その際も自分のゴールは極力犠牲にしないという意識がとても大切です。
いい人はここが希薄な傾向が強いです。
3-1.ゴールのない追い込みは奴隷の人生
もし主導権が他者に移って、他者が設定したゴールを追いかけてしまえばどうなるでしょうか?
自分に負荷をかけて、何かを犠牲にしてたどり着くのが自分の望んでいない未来ということになります。
悲劇ですよね・・・
未来というと大げさに聞こえるかもしれませんが、毎日のように誰かにタスクを投げ込まれ続ければ日常的に他人のゴールを生きることになります。
そうすると、もはや自分の人生とはいえません。
責任感のあるいい人なのは素晴らしいことですが、自分の人生時間を犠牲にして他者主導の毎日(人生)を生きる必要、メリットは全くありません。
3-2.ゴールがあるから自分を追い込む意味がある
負荷をかける、ストレスをかける、厳しい環境に自分を置くというのは、その先に心から望む自分の未来があるから、なりたい自分があるからです。
つまり必要性があるからそうするのです。
自分の中で意味を見出せない追い込みは、ただの自分へのイジメです。
イジメやシゴキは故障することはあっても成長することはありません。
4.自分を追い込んで辛くなる人が先ずすること
よく真面目でいい人に向かって『少しぐらい手を抜かないともたないよ』という人がいます。
見るからに明らかなオーバーワークなのでその人の体調を気遣っての言葉だと思うのですが、このアドバイスはほとんど意味がありません。
なぜならその人は真面目でいい人だからです。
そして当然、自分でもその自覚があります。(コーチングではセルフイメージといいます)
いくらもっともなアドバイスを受けてもセルフイメージに反することを人はなかなか受け入れようとはしません。
ですから、体調を崩して自分で気付くまで、ドクターストップが掛かるまでセルフイメージのまま突き進んでしまうのです。
4-1.ゴールを決めると今の自分から自由になれる
自分を追い込んで苦しんでいる人が先ずすることはゴール設定です。
ゴールとは自分が責任を持って設定した大小様々なやりたいこと です。
- 何のために仕事をしているのか?
- どこまで仕事をしたいのか?するべきなのか?
- どんな姿勢でタスクに望むべきなのか?
- どこからどこまでを自分がするべきか?
- チームとして上手く機能するためには何をすべきか?
これらを意識できていないと他者に主導されてしまいます。
そのために自分のやるべきこと、やりたいこと、どのような仕事をすることに喜びを感じ、会社やチームにどのような役割を果たしているのかを意識できていることが重要になります。
それを意識するために最も重要なのがゴールを設定することです。
やりたいことやなりたい自分の集合体のゴールを意識して設定することで自分の中の重要性の順番を知ることができます。
自分の設定したゴールがあり、その過程のタスクだから負荷をかけてやり抜くことが可能になります。
(自分自身も成長できるのです)
もし仮に仕事であっても自分のゴールに反するような無茶な仕事を振られた場合などは断ることができるようになります。(いい人であっても)
『そんなの当たり前では?』と思われる人もいるかもしれませんが、所謂いい人は『仕事だから』という理由だけで多くの犠牲を受け入れている人が本当に多いのです。
4-2.ゴールがないと現状に縛られる
ゴールではないこと、ライスワークとして言われたことをただやり続けていたのでは、生産性は上がりません。
というか、そこでの追い込みは疲弊するだけですし、意味を見出せないようなやりたくないことはサボりたくなるものです。
それが自分の仕事以外のゴール(家族の時間など)を犠牲にするものであれば尚更です。
先ずは、この仕事で何を提供したいのか?どんな風に成長したいのか?などゴールを設定することが重要になってきます。
これは今の仕事を大きく超えたゴールで構いません。(超えていた方がベターです)
ゴールを設定することで、
- 何のために仕事をしているのか?
- どこまで仕事をしたいのか?するべきなのか?
- どんな姿勢でタスクに望むべきなのか?
- どこからどこまでを自分がするべきか?
- チームとして上手く機能させるには何をすべきか?
これらがクリアに見えてきます。
ここが意識できていると無茶な仕事に対して言われたままに受ける必要がないことに気が付きます。
【参考記事】
『ゴール設定の方法〜劇的な変化を体感するコーチングの基本〜』
4-3.ゴール側の自分が見えると”いい人”から解放される
逆にゴールが意識できていないと無理難題に対しても、真面目でいい人の自分に相応しい対応を取り続け、結果的に辛い状況に自らを追い込んでしまうでしょう。
周りの人にとっていい人(都合のいい人)であり続けると自己実現は難しいです。
”自分は真面目でいい人”というセルフイメージを超えて、その場に相応しい対応、提案が出来るようになるためにも先ず、ゴールを設定してみてください。
その方が生産性も高いですし、結果的にいい仕事(自分もチームも)が出来るようになります。
5.自分を積極的に追い込んで飛躍する方法
ここまで仕事を含むあらゆるタスクで他者に主導権を握られない方法(ゴール設定)をご紹介してきました。
またゴールを設定するまでは、真面目でいい人はセルフイメージのままに自分を追い込んでしまう(タスクを抱え込んでしまう)リスクがあるため注意が必要ということをお伝えしてきました。
逆にゴール設定ができると、つまり目的地がはっきりし、どんな姿勢で仕事やタスクに取り組むのかがクリアに見えるとガンガン追い込んでも大丈夫です。
またゴールに対して、もしくはゴール側に自分にふさわしくないことに関しては拒否することが出来るようになります。
『ゴール設定の方法〜劇的な変化を体感するコーチングの基本〜』にも詳しく書いていますが、ゴールとは大好きで、止められたとしてもやってしまうことです。
ですから、何もしなくても生産性は高いです。(大好きなことをサボろうとは思いません)
『止められてもやってしまうことなんて今までの自分には無かったです』という人もいますが、気になって仕方ない人には出会ったことがあると思います。
仕事中や勉強中でも好きな人、魅了された人のことを考えてしまいますよね。
人もゴールも出会うことから始まります。
5-1.好きなことだから追い込める
趣味をやりすぎて過労死した人はたぶんいないと思います。(せいぜい体調を崩すくらいでしょう)
ですから安心して追い込めます。
とはいえコツはあります。
自分の限界を超えるためには110%くらいがベターだという科学的なデータがあります。
このあたりはボディビルダーの人たちのトレーニングのロジックが非常に参考になります。
しかし、『仕事は趣味のように大好きなことというわけにはいかないのでは?』という声もあるかと思います。
理想としては趣味と同じくらい大好きな仕事ということになりますが、そうすると今の仕事では難しいケースもあると思います。
もちろんゴールと戦略を立てた上での転職や起業は今の自分、そして人生を変える上でとても有効です。
ですが、今の仕事に対しても大好きな趣味と同じエネルギーを使うことはできます。
私がお勧めする方法は仕事にゲーム性(おもしろさ)を見つけるということです。
5-2.追い込むとはゲーム性を見つけてハマること
例えば、私は前職で精密金属加工をしていました。
ものづくりは好きでしたし、器用な方でしたのでそれなりに楽しくやっていました。
ですが、当時からやっていた音楽活動より楽しいか?と言われればやはりNOです。
そこで当時の私が設定していたゴールは『製品の精度と美しさを保ちながら素早く仕上げつつ、ものづくりを楽しむ』でした。
『前に仕上げた製品の時よりさらに短時間で綺麗に仕上げるぞ!』と自分で勝手に目標を立てて、追い込んでいました。
すると夢中になれるので、時間が経つのも早いですし、仕事の質も高くなるので会社での評価もどんどん上がって行きました。
5-3.仕事以外のゴールからもやりがいを見い出す
さらに当時の仕事は音楽活動のファイナンスも兼ねていましたので、そもそもやりたいことなわけです。(ゴール同士が繋がっています)
生産性が高く、仕事が早いと残業も少なくて済みますのでより多くの時間を音楽活動に使えていました。これらは無理をして自分に鞭打ってやっていたのではなくゴールがあるから、自分主導で積極的に自分を追い込めてから出来たことです。
まとめますと、
- 今やっている仕事、タスクの先にゴールを設定する
- そこにゲーム性(面白み)を見つけ、ひたすら夢中になる
です。
もしあなたが今の仕事ややるべきタスクに面白みを感じることができなくても、その先にゴールを設定することでそこから見える風景は一変します。
さらにその先には今の職場には収まりきらないダイナミックなゴールが待っているかも知れません。(私のクライアントさんの多くは転職や起業を成功されています)
5-4.ネガティブな追い込みで苦しんでた人が手に入れたモノとは
逆に目の前にタスクが楽しいかどうかを気にしすぎると本当にやりたいことが見えにくくなる可能性もあります。
今、真面目でいい人ゆえに不本意なゴールで自分を追い込んでしまっていたとしても、心から望むゴールを設定することで慢性的に疲弊した状態から抜け出すことができます。
セッションでゴールが見えた時に感じるエネルギー感に『自分の中からこんなエネルギーが眠っていたなんて…』とみなさん驚かれます。
今どのような状況かは関係なく、自分で設定したゴールに対し、積極的に自分を正しく追い込むことで、あなたが望む人生に向かって加速させることが可能です。
実は、”いい人”というセルフイメージに応えないといけないという思い込みや、パワハラ上司に苦労して追い込まれていたという人は本当のゴールが見つかった瞬間に大きく加速される人が多いのです。
他者による不本意なゴールとはいえ、追い込むことに慣れていて、メンタル面での基礎体力があるので本当のゴールが見えた途端、凄いコミット力でゴールへ加速されます。
追い込まれて疲弊している時は十分な休息をとって、態勢を立て直し、ゴールをしっかり見直す時間を作ることをオススメします。
ちなみに私の提供している単発のコーチングセッションでは『あとは今決まったゴールに集中して取り組むだけ』という確実にスタートが切れる基盤を120分で作ることができるのでかなり時短になりますよ⇩
5-5.自分を積極的に追い込んで飛躍する解説動画
動画解説↓
まとめ
自分で自分を追い込んで辛い人に伝えたい飛躍する人と潰れる人の違い
- ネガティブに自分を追い込んでしまう人は真面目でいい人の自己イメージにとらわれている
- ポジティブに自分を追い込める人はタスクの先にゴールがある人
- ネガティブに自分を追い込んでしまう人が”やらなくてはいけない”という姿勢
- ポジティブに自分を追い込める人は”やりたい”、”やってみたい”という姿勢
- 自分を追い込んで辛い人は他者のゴールのために自分の人生時間を使っている
- 自分を追い込んで苦しんでいる人が先ずすることは真面目でいい人に囚われないゴール設定
- ゴール設定は重要なものの順番の確認作業
- 自分で設定したゴールに積極的に自分を正しく追い込むことで望む人生に向かって加速する
参考になれば幸いです。
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