【超実用】TPIE、コーチングの用語集 解説

目次

1.ゴール設定

コーチングでいうゴールとは『自分自身の未来の理想的な姿』です。

自分自身はもちろん、環境、見える景色、人間関係、活躍しているステージ、成功している分野・業界など、ご自身と関係性も含めて理想的な状態がゴールと言えます。

詳しくは後述していますが『〇〇という職業に就く』というのは仕事のゴールとしては足りません。そこでどんな機能を果たしたいのか?どのような理想的な人物なのか?というビジョンがとても重要になります。

コーチングで最も重要で、最も難しく感じるのがゴール設定ではないかと思います。一方でゴール、すなわち目的地が仮にでもいいので定まれば、そこに向かうためのエネルギーを発揮できたり、集約させることができます。

ゴール設定を目標設定と同じものと捉えていらっしゃる人がいますが、根本的に異なるものです。

1-1.コーチングのゴール設定

コーチングのゴール設定には2つの制約があります。

  1. 想像しただけでワクワクしてしまうくらい大好きなこと
  2. 現状の自分からは達成方法が分からないくらい大きなもの

です。

 

1.は当たり前ですが自分が大好きなことでないとゴールになりません。

『代々、医者の家系で自分も小さい頃から家族に期待されているから医者になる!』というのはゴールではありません。

それがどんなに社会的地位のある職業でもです。

2 .は医者の例えに関係しています。

 

私たちはどんな人でも自分の周りの影響力のある人やメディア、ネットの情報に洗脳されています。

洗脳というと若干オーバーに聞こえますが、価値観を刷り込まれているということです。

私たちの無意識の選択の7割は親のコピーだと言われています。

 

ですから自分で選択したつもりになっていても、誰かの価値観を自分の価値観だと思っていることがほとんどなのです。

もし仮に誰かの受け売りのゴールが達成されたとしたらどうでしょうか?

社会的地位もあって順風満帆に見えるのに何か満たされないと感じている人は多いです。

その原因は、そもそもゴールが自分のものではないことです。(他人のゴールを叶えてしまったから満たされないのです)

自分の本当にやりたいゴールを見つけるためには今の自分の価値観で判断していたのでは見つかりません。

正確に言えば、今の自分で判断するしかないのですが『これは流石に難しいかな・・・』というくらいのスケールのゴールをあえて意図的に設定してみる必要があります。

その上でそこでの自分をしっかりイメージします。すると現状が大きく揺らぐ、つまり『ヤバい、大丈夫かな・・・』と不安になるような刺激を自分に与え、繰り返すことで現状(自分の価値観)を広げることができます。

ですから、現状の外側へゴールを設定して現状を飛び出してみる必要があるのです。(現状とは自分にとって想定内の範囲のことです)

1-2.一般的な目標設定

ここではコーチングのゴールに対して、一般的な目標設定をみて行きましょう。

基本的に目標設定というのは”現状の最適化”です。(現状の中で行います)

現状の最適化とはどういうことでしょうか?
1981年にアメリカのジョージ・ドーラン博士が提唱した「the S.M.A.R.T way」という目標設定によりますと、

Specific:具体的に

Measurable:定量的に

Attainable:達成可能な範囲で

Realistic :現実的に

Time-bound:〆切を意識して

これらに注意して設定します。

まさに学校や会社で採用されていて、私たちになじみのあるものではないかと思います?

これらの現状の目標設定は現状の最適化、つまり大きな変革をすることなく無駄を省いて、生産性を最大化させる上で有効です。

私もサラリーマン時代や、プライベートで日々のタスク処理の最適化のために現状ベースで考えることはよくありました。

しかし残念ながら、この目標設定は個人、組織にかかわらず大きな変革を期待している場面では使えません。

なぜなら”今の状況から脱したい”、”もっと素晴らしい人生にするために自分を変えたい”、”組織を根本から見直して改革したい”と思っている人がこの目標設定をしてしまうと、ますます現状に縛られてしまうからです。

自分や組織を変えたいと思っている人は現状に不満があるから変えたいと思っているのです。

その現状を最適化してしまっては意味がないというより逆効果です。現状からの積み上げ式では現状を変えることはできません。

1-3.ゴール設定に関する記事

ゴール設定の方法〜劇的な変化を体感するコーチングの基本〜

2.抽象度

抽象度はコーチング用語というより苫米地理論の重要ワードです。

概念を情報量の大小で階層化したもの、その「階層」の度合いを抽象度と言います。

現代哲学において、情報量の大小で概念を階層化する際に、情報量の少ない状態を「抽象度が高い」と言います。

 

逆に情報量が多い状態を「抽象度が低い」と言います。

苫米地博士の書籍などでは犬の例えがよく紹介されています。

犬を基準に抽象度を上げていくと、犬→哺乳類→動物→生物・・・となります。

逆に抽象度を下げていくと、犬→犬種(チワワ、柴犬など)→田中さんちのポチ(ズバリそのもの)

抽象度を上げていくと情報量は下がるのですが、包括(正しくは包摂)しているものは増えます。

哺乳類の中にポチもチワワも入っていますよね?

抽象度を下げていくと情報量がめちゃくちゃ増えます。

犬だと犬の特徴だけですが、ポチだと事細かな情報がないとポチそのものであることを証明できないからです。

2-1.抽象度の使い方

セルフコーチングを実践されている人からよくいただく質問に、『それはわかるのですが、自分のゴール設定にどのように活用したらいいのか分からないんです。』というものがあります。

私の先輩コーチが話していたエピソードがわかりやすかったのでシェアします。

 

その人は子育てコーチングをメインに活動されています。

私がその人に初めてお会いした時に『〇〇さんはなぜ子育てコーチングをされているのですか?』と尋ねました。

すると『僕は自分の子供が最高にかわいいと思っている。だから最高の環境で子育てをしたい。最高の環境で育てるためには自分たち家族だけが幸せになっただけでは足りない。この子が暮らす地域、街、国、すべての人が幸せでないといけない。だから子育てコーチングを広める活動をしているんです。』

と仰っていました。

私はこの話を聞いて抽象度が腑に落ちたのです。

このエピソードのポイントは『ゴール設定のきっかけは小さくていい』ということです。ゴールが小さくていいという意味ではなく、きっかけは小さく自分勝手なゴールでも、取り組んでいくうちにダイナミックに広がって抽象度が上がって行くということです。

 

極論、自分のためだけでも構いません。

ほとんどの場合、すぐに満足してしまうか、行動するモチベーションが起こりにくいです。(出せるエネルギーが少ないのです)

ですがそこから広げていくと、どんどんたくさんの人を巻き込んでいきます。(抽象度が上がっています)

すると出せるエネルギーも格段に上がっていくのです。

コーチングに関しては、抽象度に限ったことではありませんが、ご自身のゴール設定とアクションで体感してみてください。

2-2.抽象度に関する記事

考えすぎて行動できない人がする致命的な間違いと科学的な解決方法

3.ドリームキラー

ドリームキラーとは、

  1. 夢を潰してしまう人
  2. コンフォートゾーンを引き下げようとする人
  3. 過去から物事にとらわれて、そこから判断する人
  4. 社会の価値観や常識、偏見、固定概念、またはこれらを強要する人

親・先生・自分などで、本人にとって身近で影響力を持った人物がなりやすいのです。

彼ら(自分自身の場合もあります)の特徴は、出来る可能性を見ようとせず、できない理由にロックオンしているということです。

もしあなたが現状の外のゴールを設定しているのなら、身近な人たちは全員ドリームキラーと思っておいて問題ありません。

 

これには理由があります。

私たちはコンフォートゾーンを形成して生活しています。

例えば家族や同じ会社の人であれば似通った価値観、連帯感を作っています。

そこに突然、『今度、独立起業することにした!!』とあなたが宣言したとします。

すると周りの人たちは急に居心地が悪くなります。

それまでの集団のバランスが崩れるためです。

そこで慌ててあなたを引き留めようとするのです。

もちろんネガティブな言葉で。

 

重要なのは彼らがあなたのために引き留めようとしているのではないということです。

彼らは居心地が悪いだけなのです。

ですからドリームキラーの性質を理解しておかないと、あなたの崇高なチャレンジでも、あなたの周りの人たちの愛のある(と思っている)助言で情に流されてしまうのです。

多くの人は常にコンフォートゾーンの中だけで生活しています。そしてそこから出たりバランスが崩れることを極端に恐れます。

ということは現状を超えるゴールを持つ人にとっては周りにいるのは正反対のマインドセットの人ということになりますよね。

それがコンフォートゾーンのバランスを崩して欲しくない人たちだらけということです。

つまりドリームキラーだらけというわけです。

3-1.ドリームキラーの撃退方法

ドリームキラーの撃退方法は意外に簡単です。

それはコンフォートゾーンのバランスを崩すようなことは言わないということです。

言わなければ、彼らがドリームキラーになることはありません。

ゴールを話してもいいのはゴール設定を理解し、実践しているコーチだけです。

3-2.もっとも手強いドリームキラー

もっとも手強いドリームキラーは実は自分自身です。

それは外部のドリームキラーに対しては物理的に遮断してしまえばいくらでも対策可能です。(退職や一人暮らしなど)

 

ですが自分がドリームキラーになった場合、心の声で挑戦を潰しに来るので物理的な対策が不可能です。(耳を塞いでも心の声は聞こえてきます)

これにはセルフトークのコントロールで対応します。

3-3.ドリームキラーに関する記事

ドリームキラーとは何か 〜家族や恋人が夢を否定してきた時の対処法〜

『自分の気持ちを誰もわかってくれない』拒絶に凹まず自分軸で生きる方法

4.セルフトーク

セルフトークとはズバリ”心の声”のことです。

もちろん、つい口に出してしまった言葉、独り言も含みます。

表情であれば上手い、下手はあってもそれなりに隠せますよね?

顔で笑って心で泣く、、、ではないですが、可能なのです。

 

しかしセルフトークは隠せません。

なぜなら空気を伝わって聞こえる声ではなく、心の声だからです。(意識できないのです)

当たり前ですが、耳を塞いでも聞こえます。

もしもセルフトークがネガティヴなものばかりだったらどうでしょうか?

  • 僕なんて何をやってもダメな奴だ!
  • 私は普通すぎて何の取り柄もない。
  • いつも周りについていけなくて、おいてけぼりだ。
  • 飽きっぽくて何をやっても長続きしない。

ゾッとしませんか?

私たちは無意識に1日5〜6万回のセルフトークをしているといわれています。

4-1.セルフトークに関する記事

セルフトークとは何か 〜マネジメントから例文まで実践的な使い方〜

なぜセルフイメージを高めるだけで仕事も恋愛も上手くいってしまうのか?

5.エフィカシー

エフィカシーとは、自分自身のゴール達成能力に対する自己評価のことです。

ゴールが高い場合が「エフィカシーが高い状態」で、ゴールが低い場合はエフィカシーも低い状態です。

ですから、低いゴール設定の人が高いエフィカシーを獲得することは出来ません。(エフィカシーとゴールの高さは比例しています)

 

エフィカシーの高い状態と自信過剰は全く違います。

エフィカシーの高い人は自信に裏付けられる努力をしっかり行います。(無意識で行動に出るのです)

エフィカシーの高い人は出し惜しみせずに常に全力で物事に取り組みます。

自信過剰の人は周りの評価のあぐらをかいて、行動が伴わないことが多いです。

5-1.エフィカシーを上げる方法

エフィカシーを上げる方法の前になぜ高いエフィカシーが必要なのでしょうか?

それはゴールを叶えるためには現状を出る必要があります。(ゴールは現状の外側にあるためです)

現状にとどまっているうちは、どのようなエフィカシーでも問題になりませんが、現状の外側のゴール達成には高いエフィカシーがないとすぐに諦めてしまいます。(挑戦すらしないこともあります)

 

エフィカシーを上げるには、ゴールを設定し、その設定したゴールを思い描き、ゴールに向かって進んでいる ことを確信する必要があります。

心から達成したいゴールを思いっきりリアルに描き、感じることで達成したいモチベーションが生まれます。

そのゴール達成の確信がエフィカシーです。

エフィカシーを上げるためには、正しいゴール設定と確信度を高める『自分は絶対達成できる!!』というセルフトークのコントロールが極めて重要です。

5-2.エフィカシーに関する記事

エフィカシーとは何か 〜正しく自己効力感を上げる方法〜

6.コレクティブエフィカシー

コレクティブエフィカシーとは直訳すると”集団的なエフィカシー”という意味です。

エフィカシーとは、自分自身のゴール達成能力に対する自己評価のことです。

自分のゴール達成を確信している高いエフィカシーの人たちが集まった時に形成される『集団的なハイエフィカシー状態』をコレクティブエフィカシーといいます。

 

組織やチームのパフォーマンスの向上を図るとき一人でもエフィカシーの低い人がいると思うような結果を残せないことが多々あります。

『士気を下げる』という言葉がありますが、やる気のない人がチーム全体に及ぼす影響はとても大きいのです。

 

反対にエネルギーに満ちあふれた指導者がどうしようもなかったスポーツチームを強豪に変えたという話もよく聞くのではないかと思います。

これは圧倒的に高いゴールをもった人が(指導者に関わらず)チームや組織に加わることで他のメンバーのエフィカシーを引き上げたためチームの全体のエネルギー、パフォーマンスを爆発的に引き上げることに成功したためです。

7.アファメーション

アファメーションはコーチングの元祖、故ルー・タイス氏によって発見されました。

アファメーションとは独自の法則、ルールに基づいた言葉を用いて自分自身に語りかけることを言います。

私たちの思考は言葉で成り立っています。

さらに言うと世界も言葉で成り立っていると言えます。

例えばあなたが、

『挑戦したい夢があるのに踏み出せない。』

『今のどうしようもない自分を変えたい!』

と思っていたとします。

心から望んでいるはずなのにいつまでたってもチャレンジできない、、、

この場合、あなたは誰かに物理的に制約を受けているから行動できないわけではないですよね?

物理的には自由なはずなのに一歩が踏み出せない。

これはあなたが言葉で縛られているからです。

 

どういうことかと言いますと、

『自分にはそんな夢は叶えられはずはない。』

『この程度が自分にはふさわしいはずだ。』

という言葉を無意識レベルで受け入れているから一歩が踏み出せないのです。

アファメーションとは言葉を用いて、あなたの望む”理想のあなた”になるための最高のツールです。

7-1.アファメーションに関する記事

アファメーションとは何か?〜心理学から見た正しいやり方と言葉の意味〜

8.have to

○○しなければならないこと、もしくは○○しなければならないと考えている状態。

自発的ではなく、誰かに、もしくは何かにやらされている状態。

  • 生活のためにしている仕事
  • 行きたくない付き合い事
  • 時間が早く過ぎればいいと思っていること全般

などなど。

やる気を出そうと思って取り組んでも、潜在意識は望んでいないことをやっている状態なので生産性は低い。

8-1.have to に関する記事

『やりたくないことはしない!』と決めると人生がうまく行く理由

9.want to

○○したいと考えている状態。

want toの状態は自発的に考え、行動しているため潜在意識が十分に働いている状態で、生産性も高い。

タスクや思考そのものにhave to、want toがあるわけではなく、私たちのマインドが決めている。

例えば現状維持の状態では、給料のためと割り切っていた”やりたくない仕事”でも起業するというゴール設定の結果、同じ仕事が学ぶべきことだらけのやりたいことに変わることはよくある。

9-1.want to に関する記事

やりたいことができない人とできている人の決定的な違いとは?

【これで解決】自分のやりたいことが見つからない人に伝えたい9のこと

10.マインドセット

考え方、脳と心の方向性。

何かをしようと思った時、それが今の自分からかけ離れているほど、先ずはマインドから設定していく必要があります。

例えばダイエットで『10キロ痩せる。もう夜に〇〇は食べない』と決心したとします。

ですが、短期的には上手く行ったように見えても長期的には成功しません。

なぜならゴール側の未来の自分のマインドがセットされていないからです。

”〇〇はしない”と自分を制限するのではなく、自分にふさわしい考え方をインストールする必要があります。

『ゴール側の自分から見ると、今まで食べていたジャンクフードは食べ物とは言えないな』という感じでしょうか。

食べたいけど我慢するのではなく、自分にふさわしい見方、考え方を行動に移す前にセットするということです。

10-1.マインドセットに関する記事

自分を変えたい…でも変えられない〜性格から行動まで無理なく変える方法〜

11.RAS

RASとは脳のフィルターのようなもので、モーダルチャンネル(五感+言語)によって入ってきた膨大な情報の中から自分(のゴール)にとって有益は情報を意識に上げる働きをする。

RASは過去の情動記憶から作られていて、RASを通ってきたものがさらに情動記憶となり、それを元に行動する、すなわち自我を形成である。

視覚情報としては入ってきていても、RASによってふるい落とされた情報がスコトーマにあたる。

つまり私たちの認識しているもの(世界)はRASによって入ってきた情報、すなわち過去の情動記憶から重要と思ったものしか認識することができない。

12.プライミング

プライミングとはある思考や行動に先行して脳内に流れるドーパミンが分泌される現象のことである。

コーチングでは先行してドーパミン(行動を促すホルモン)が流れる特性、現象を使って、ゴール側の臨場感を上げてプライミングを引き起こすことによってゴールへの実際の行動を促すために使用する。

TPIE(セルフコーチング)ではワード(アファメーション)→ピクチャー(ビジュアライゼーション)→エモーション(プライミング)を体系化して実践することでゴール達成を実現することができる。

リラックスして現状の臨場感を下げて、アファメーションを読み上げ、外部化しビジュアライゼーションし臨場感を高め、さらにゴール側で自分が感じている情動を今、感じる。

するとゴール側に対してプライミングが働くと、今気持ちよくなって、行動を促す。

行動の途中も気持ちいい状態が続くことでゴールに向かって行動したくて仕方ない状態を自由に作り出すことができる。

11-1.プライミングに関する記事

【プロ直伝】アファメーションの例文と効果が倍増するリラックス方法

13.言語書き換え

コーチングでは言葉による働きかけを指す。

13-1.言語書き換えを実感できる記事

毎日やりたいことだらけにしたい人が学ぶ超実践的マインドの使い方

14.非言語書き換え

コーチングでは言葉以外の働きかけを指す。

プロコーチが使う高度な非言語テクニックもあるが、特別なものではなく、私たちは無意識で場を共有した人と膨大な情報量のやり取りをしている。

例えば初対面の人を前にした時にお互い感じる印象(表情、雰囲気、視線、声のトーンなど)。

また、和やかな空気の部屋にピリピリした人が入ってきて一瞬で空気が変わったというのも非言語情報のやり取りによるものです。

コーチングセッションでは、コーチングの特徴でもある非言語による働きかけを必要に応じて行う。

15.現状

現在の状況、状態。現状=コンフォートゾーン。=ステータス・クオ

コーチング的には何もしなければ、そのままの状態でやってくる未来も現状という。

会社員の人が社長になることは可能性が低くても現状といえる。

16.I X V = R

想像 (イメージ)X 鮮明度 (ヴィヴィットネス)= 臨場感(リアリティ)

私たち人のイマジネーションは予見と言われ、想像力を使って先を考えることです。

近いところでは週末は何をして過ごすのか、また将来はどんな家に住むのか?などです。

予見によって結果のわからない将来を予想、計画します。現在のリアリティを想像力を持って作り上げることが可能で実際起こっていないことでも、想像してリアリティとして記憶するのです。

つまり物理的に起こったことでなくても想像力でリアリティにすることが可能ということです。

 

ゴール達成の際このことは極めて重要で、ゴール側で自分が見ているもの、していることをリアリティを持って体験することで無意識レベルでゴール側にリアリティを作ることができます。

17.ゲシュタルト

ドイツ語で「統合」の意味する。

ゲシュタルトとは、分析哲学、心理学用語で全体と部分が双方向性に関係しているという概念で、全体は部分の 総和以上のものであり、人間の精神の全体性を持った統合的人格のことをいいます。

ゲシュタルト能力とは、人間の持つ不思議な能力で、『全体と部分の関係性を、これまでに想定されたことのな い全体と部分の関係性を勝手に生み出すことができる能力』のことていいます。 すなわちゲシュタルト能力=抽象化能力である。

18.リアリティ

個人が真実であるべきであると信じていること全て。臨場感

19.セルフエスティーム

自分自身の根本的な価値の評価。自尊心

19-1.セルフエスティームに関する記事

セルフエスティームとは何か 〜最短で自尊心を高める方法〜

20.コンフォートゾーン

その人が心地よいと感じている空間。現状。

物理的な現状だけでなく、収入、人間関係、能力など自分らしいと認識している、もしくは『自分は〇〇だ』というあらゆる情報状態もコンフォートゾーンといえる。

21.情動記憶

強い情動を伴った過去の経験からの記憶。無意識でのものの見方、考え方などを決める。

子どもの頃クラスで発表した際、恥ずかしい思いをしたことが強い情動記憶になると積極的に発表、発言しない大人になる。

22.ブリーフシステム

現状の信念の体系、自我。ブリーフとは自分にとっての重要度で宇宙を並び替えた評価関数といえる。

ブリーフにはハビット(無意識に行うすべての行動。)とアティテュード(行動の性向。日常に行う無意識の選択。)が含まれる。

23.スコトーマ(スコトマ)

心理的盲点。

スコトーマは脳のフィルターであるRASによって遮断された情報のことをいう。

私たちは自分にとって重要なものしか見ることができない。

実際は視覚情報としては映っているものでも脳が拾わないので認識することができない。

 

例えばピアノに興味のある人であればテレビにヴィンテージのスタンウェイが映れば興味を持って見るだろうが、そもそもピアノに興味のない人は、ただのグランドピアノという認識しかできない。

同様になんとなくサラリーマンをやっている人は1億円の稼ぎ方は全く見えていない。

しかし5年以内に年収1億円になるというゴールができた瞬間に少しずつスコトーマが外れ出し手がかりが掴めてくる。(もちろん行動し続けることが必須である)

24.内部表現

セルフイメージ。心の内側から生まれる意見や信念。

 

25.認知的不協和

2つの矛盾する認知、認識を持った時に起こる不快で、不安定な心理状態。

例えばコーチングを受けると、マインドが一気にゴール側に移行します。

現状ではサラリーマンをやっているけど、本当は自分のしたいことで起業したいと考えていた人がいます。

その人がコーチングセッションを受けて自分のゴール達成を確信したとします。

ですが、それはあくまでマインド(心、リアルではありますがイメージ)の話です。(変化の順番としては正しいです)

当たり前ですが、物理的な現状まで一瞬で変化するなんてことはあり得ません。

このときのマインドはゴール側、でも物理的現状は昨日と同じ日常、、、

この何とも言えない不安定な状態を認知的不協和と言います。(とても気持ちの悪いものです)

正しいコーチング理論を学んでいる人は認知的不協和が自分にとってのブレイクスルーだということを知っています。

気持ち悪いながらも成長の瞬間を前にうれしくもあります。

この不安定な状態からゴール側へ加速すればブレイクスルーを果たしたということですし、マインドが現状に戻ってしまえば過去に落ち着いてしまうということを意味しているからです。

とても重要なポイントといえます。

26.創造的回避

不安の軽減を意図して、ゴールや目的から離れようとすること。

新しいチャレンジや現状の自分には手に余る(と自分が思っている)ことをやろうとする時、やっている最中に、急に他にやらなければいけないことが出てきたりしたことはないでしょうか?

まだ機が熟していない、今はタイミングが良くない、急に体調を崩してしまうなど、私たちの無意識がクリエイティブにやらない言い訳、やらなくていい理由を見つけ出したり、造出してしまうことを創造的回避と言います。

27.臨場感

=リアリティ。

コーチングでは現状の外にゴール(理想的な未来の自分)を設定し、そこの臨場感を上げる。

同時に今いる現状の臨場感を下げることでマインド(イメージで中)での臨場感が現状の物理空間の臨場感を上回ることによってコンフォートゾーン(心地よく当たり前の状態)がゴール側に移行し、大胆にクリエイティブに行動し物理的な現状がマインドに追従して変化してゴールが達成される。

28.ホメオスタシス

ホメオスタシスとは恒常性維持機能のことで、暑い時に汗をかいたり、体温を一定に保ったりといった生体に備わった安定的に一定の状態を維持しようとする機能のことです。

私たちの脳は進化の中でこのホメオスタシスが身体のみならず、思考や意識という情報空間にまで広がっています。

冬に川に落ちて凍えそうな人の体が震えて、急いで体温を元の状態まで上げようとします。

同じように年収400万円(コンフォートゾーン)の人が、宝くじで1億円当たったら散財してあっという間に元の状態、もしくはそれ以下の自己破産してしまうのもホメオスタシスの強力な元に戻そうとする力によるものです。

このように身体的、マインド的にコンフォートゾーンを外れた時にホメオスタシスが元の状態に引き戻そうと働く。

コーチングではゴールをマインドで先取りして(コンフォートゾーンをずらして)、ゴール側の臨場感を上げることでゴール側にホメオスタシスを働かせます。

結果、ゴール側から現状を見ることになり『なんだ、このあり得ない現状は・・・』となって、急いでゴール側へ戻るようにホメオスタシスの強力な力(無意識の力)が働くという仕組みです。

29.変性意識

変性意識というと正常の意識状態から変性した意識状態と思われるかもしれませんが、そうではありません。

ですが実際は私たちの通常の状態が変性意識状態といえます。

では正常な(通常の)意識状態は何なのかといえば、高僧が一切ものを考えず、五感で感じた情動を一切吟味しない、あるがままに観た悟りの境地です。(私たちには不可能です)

変性意識とは特別な状態ではなく、意識、自我というフィルターを通して見た世界と言えますが、その度合いが物理的現実世界の臨場感と同じくらいかそれを上回るとトランス状態と言います。(映画やゲーム、音楽に入り込んでいる時はトランス状態といえます)

30.ロックオン

可能性や問題、その解決方法など認知されて限定してしまうこと。

他の選択肢があるにもかかわらず、他の可能性が見えなくなること。

31.ハビット

無意識に行うすべての行動。

例 朝はパンを食べてコーヒーを飲むなど。

 

32.アティテュード

行動の性向。日常に行う無意識の選択。

コーヒーと紅茶どちらにするのかという選択など

 

33.ビジョン

未来についての夢や願望。

コーチングではゴール側の自分が見ている景色。

 

34.止観