こんにちは。
プロフェッショナルコーチの中原宏幸( @coach_nakahara)です!
実際のコーチングセッションで『自分のことが嫌いで、ついついネガティブなことを口にしてしまいます・・・』と悩んでおられる人がいます。
私は『〇〇さんが今の自分が好きになれなくても全然問題ありませんよ。』と答えています。
その理由は単純で”人はゴール次第でどんなふうにでもなれる”ということを知っているからです。
結論をいいますと、自分のことが嫌いと言っている人は”今の自分が嫌い”なのではなく、”今の自分が掲げているゴールが嫌い”なのです。
この記事では『今の自分が嫌いでも全然OKな科学的理由と理想的な自分の作り方』を解説して行きます。
正しくゴールを調整することで自然に自分をリスペクトできるようになります。
1.あなたが自分を嫌いな理由
自分のことを好きになれない理由は様々だと思います。
- 体型や顔などのルックス
- 能力や学力に対する劣等感
- 職業や所属している組織の優劣に対する引け目
努力して変えることができるものとそうではないものがあると思います。
しかしそれよりも重要なのはあなたが”どうなりたいか?”なのです。
実はこの”どうなりたいか?”が明確になるとほとんどの悩み、すなわちあなたが自分を嫌いな理由が消滅してしまいます。
そして深刻に悩んでいる人でも”どうなりたいか?”が明確な人は殆どいません。
この”どうなりたいか?”をコーチングではゴールといいます。
容姿や能力、職業で自分のことを好きになれないというのはそのことで劣等感を感じているからです。
自分に対して劣等感を感じる原因は間違いなく”他者との比較”です。
そして多くの場合、他者からの言葉によって、他者が決めた極めて限定的な範囲での比較で劣等感を感じているのです。
例えば、『今〇〇が出来ているかどうか?』です。
常識的に考えれば今出来ていないのであれば、練習して習得すればいいだけなのですが、先生や友人などから『あなたって〇〇が全然出来ないのね・・・』などと言われると『自分は〇〇が出来ない(ダメな)人』という自己イメージを受け入れてしまいます。
これは容姿においても同じです。
他者の容姿をネガティブな言葉で攻撃してくる人は他者を下げることでしか自分の自尊心を保つことが出来ない人です。
ちなみにこれを執拗に繰り返すことをいじめといいます。
当然ながらこれらの言葉、すなわち他人の評価を受け入れる必要は全くありません。
ただ他者からの言葉を全て突っぱねるのではなく、自分にとって必要だと感じれば、取り入れたり修正して『〇〇ができる自分』に変えていけばいいのです。
その基準となるのがあなたのゴールです。
2.完璧な仮想の自分と比べるから自己評価が下がり続ける
今の自分が嫌いとおっしゃる人は自己評価が極端に低い傾向があります。
その自己評価を下げてしまう大きな要因の一つに『完璧な仮想の自分と比べる』というものがあります。
具体的には、あの時こうしていたら・・・というものです。
過去の選択しなかった先の未来はきっとバラ色に違いないという妄想です。
とくに現状があまり上手く行っていなくて、辛い状況にある時などは過去の選択しなかった先に成功している未来を描きたくなる気持ちは分かりますが、それはただの妄想です。
そうではなく、過去も現在も関係なく、
とにかく自分の理想を描きます。
↓
そしてそれに対して臨場感を高めるように働きかけます。
(イメージで先取りします)
↓
で、理想の自分から現状の自分を観ることです。
重要なのは過去の選択しなかった自分と比べるのではなく、今の理想の自分を設定すること。
そして現状から理想の自分を観ると足りないことだらけで自己評価を下げてしまうかもしれません。(下げないにしても”頑張ってしまうこと”が多いのです)
そうではなく、ゴールすなわち理想的な未来の自分から現状を観るということです。
すると足りないことだらけ、でも未来の自分から見ているので『急いで現状を修正したい!!』となるのです。
これは負荷をかけて頑張る努力とは本質的に違います。
頑張っているのではなく、現状の自分がおかしい。
だから本来の状態(理想的な未来の自分)に戻るという意味になるのです。
3.理想の自分を設計する〜ゴール設定〜
よくスピリチュアルな人たちは今の自分を好きになりましょう・・・ということを言われています。
ですが、今の自分が嫌いで、好きになれないから苦しんでいる人にとっては酷な話です。
そうではなく科学的なコーチングでは、『あなたはどんな風にでもなれる』というところからスタートしています。
つまりゴール設定次第ということです。
逆に今の自分が嫌いという人は”今の自分のゴールが嫌い”ということです。
例えば私の場合ですと、世間体最優先の母親の元で育ちました。
会社や学校などのコミュニティの中で自分がどうしたいかよりも自分がどう見られているかが重要なのです。
親のせいにするつもりはないですが、当然私もこのような世間体最優先、自分が他人からどう見られているか?を意識してしまうという性向を無意識に色濃く受け継いでいました。
(私たちの無意識の行動、思考の7割は親のコピーだと言われています)
そして私はリーダーシップを取れない当時の自分が好きではありませんでしたし、なぜ出来ないのかも分かりませんでした。
これは分かりやすい例えではないかと思います。
つまり、リーダーシップを取れない自分が嫌いなのではなく、リーダーシップを取らないというゴールを設定している自分が嫌いということです。
リーダーシップを取らないゴールというのは”自分がどう見られているのか?が最重要”がゴールということです。
リーダーシップを取れないのは当たり前ですよね?
自分の評価を最優先に考えてしまっているわけですから、周りに気遣いが出来るはずはありません。
このようなことで自分の自己評価を下げて苦しんでいる人はとても多いです。
実際には自分の評価も何も、『自分がどう思われているかより、自分が周りに対してどうしたいかの方が重要だし、その方が自分としてもいいなぁ』ということを理解するだけです。
そこのゴールを調整するだけで、その人の思考、行動、振る舞いなどが変わります。
当然、自己評価も他者からの評価も変わって望ましい自分に自然に変化することができます。
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【完全解説】ゴール設定の方法|脳科学的に正しい設定方法と実践
4.変化を望んでいる自分を認める方法
子どもがうまく行かないことに対して何度も挑戦する姿は感動的です。
大人の私たちとしては手を差し伸べたくなりますが、あえて見守ります。(微笑みながら)
まだ手掛かりさえないゴールに向かって挑戦する私たちも同じです。
出来るかどうかではなく、自分が本当にやりたいことは何なのか・・・
そして現状の自分からは全くやり方が見えてこないくらい大きなゴールに挑戦することで現状が変わっていくということです。
それは従来の目標設定が現状の無駄をなくし、今のシステムのまま効率を上げることで生産性アップを目的にしています。
対してコーチングにおけるゴール設定とは仕組み、システムそのものを変えることです。
ですから、劇的な変化、成果が生まれます。
現状、つまり今の状況が大きく変わることに私たちは少なからず恐怖を感じます。
それでも現状の外に憧れて、ゴールを設定し、そこを目指すという人は魅力的です。
そんな自分は素直に褒めるべきですし、認めて頂きたいと思います。
5.今の自分が嫌いでも大丈夫な理由
コーチングは変化していく、変化し続けるというのが大前提になります。
そしてそれが当たり前になります。
『今の自分が嫌いでも全然OKな理由』もこのためです。
全く変わっていないように見えても私たちの身体も細胞レベルで、状況や周りとの関係性も同じ状態は一瞬としてもなく移り変わり続けています。
ですが過去の私もそうでしたが、多くの人は代わり映えのしない毎日がずっと続いていると認識しています。(錯覚なのですが・・・)
その結果、変わりたくても変われないという辛い状態のループに入ってしまっているケースが多々あります。
実際は変化するためのチャンスは目の前にあったりします。
ですが、現状のままでいいと考える人、すなわちゴールが無い人にはそのチャンスが認識できません。
単純に必要のない知識だからです。
しかし現状の自分に強烈に違和感を感じ、現状の外のゴールへ行きたいと渇望することによって必要性が高まり、脳が重要だと判断することで認識できるのです。
ですからコーチングのゴールというのは『こうなったらいいなぁ・・・』というものではなく、『こうでないと気が済まない、一分一秒でも早くそうなりたい!!』と本気で望むことなのです。
そのようにゴールを見つけ、追いかけることができると圧倒的に輝いている人になります。
それは難しいことでも特別なことではなく、私たちは本来当たり前に子どもの頃はやっていたのです。
6.理想の自分の在り方を意識し、振る舞う
コーチングのプロセスは過去も現在も関係なく、
とにかく自分の理想を描きます。
↓
そしてそれに対して臨場感を高めるように働きかけます。
(イメージで先取りします)
↓
で、理想の自分から現状の自分を観ることです。
ゴールというと理想の自分になった瞬間が最高に嬉しいというイメージを持たれる人が多いのですが、少し違います。
実際はゴール設定した瞬間から最高に楽しいのです。
もちろん現状の外に出て行くわけですから、これまで経験してこなかったような困難や辛いこともあるでしょう。
それも含めて楽しいのです。
そしてゴール側の自分をしかっりイメージできたら達成するのを待つのではなく、すぐに現状でゴール側の自分として振る舞うということです。
必要なことが見つかれば手に入れるよう行動します。
話を聞きたい人が現れれば会いに行ったり、SNSで繋がることから始めるかもしれません。
そのような今までしなかった行動を繰り返すことで現状を変えて行きます。
その行動から、さらに必要なものが見えて来るということです。
これらのイメージとゴール側の自分の振る舞いを現状に落とし込むと、『今の自分が嫌いで辛い・・・』と思っていたあなたとは別人なわけです。
7.今の自分を責めることはできない理由
今の自分、すなわちセルフイメージというのは殆どが他者からの刷り込み、または比較からきています。
それは幼少期に多大な影響を受けた親や先生だったりします。
一度セルフイメージ、もしくはお互いに共有しているイメージが出来上がってしまうと、それに相応しい行動をするようになります。
例えば『あなたは肝心なところでいつも失敗するわね!』と言われ、それを受け入れた人は『肝心なところでいつも失敗する自分』として振舞ってしまいます。
もちろん意識的には成功させたいと思っているのですが、私たちの無意識はセルフイメージに忠実に振舞ってしまうのです。
ちなみにコーチでしたら、肝心なところでパフォーマンスを発揮出来ない人に対して、『君らしくないね、次はどうしたいの?』と言います。
言葉を選び、その人が望むセルフイメージに近付くように働きかけます。
もしかすると、それだけのこと・・・と思われるかもしれませんが言葉をコントロールすることは極めて重要なのです。
なぜならポジティブなことが意識に上がっている時はネガテイブなことは見えていない、すなわちスコトーマに隠れてしまっているからです。
これも他者のせいにするつもりはないですが、現状の自分というのは他者の影響を色濃く受けているのですから、嫌いになったり、責めたりする必要はないのです。
それより、最新の科学的な方法でなりたい自分になった方が効率的ではないでしょうか?
8.今の自分が嫌いなのはゴールがしょうもないからだ!
繰り返しますがゴールがあなたの在り方を決めています。
もしあなたが今の自分が嫌いで悩んでいるとしても全然大丈夫です。
今のあなたが自分を好きになれないのは今のあなたのゴールが微妙だからです。
もちろん正しくゴール設定することで自分を素直に認めることが出来るようになります。
ゴールが微妙な人というのは望んでいない現状を維持することがゴールになっている人です。
私たちの無意識は変化することを極端に嫌います。
逆に意識的には嫌いなところでも結構簡単に慣れ親しんでしまうのです。
良くいえば適応能力が高いといえます。
分かりやすいとこで言えば、会社の愚痴を言うだけで全く行動しようとしない人などがその典型でしょう。
つまり、やりたく無いことをすることに慣れ親しんでいます。(適応してしまっています)
今の自分が嫌いならゴールの更新をするべきです。
ゴールというのは『〇〇を達成したい!』というものもありますが、『〇〇を達成した自分の在り方』でもあります。
やりたく無い仕事を続けている自分が嫌いでしたら、やりたいことを追求する自分にゴールを設定し直せばいいのです。
9.『で、どうしたいの?』と自分に問いかける
ゴール設定の必要性は良く分かるのだけど、難しいと言われることがよくあります。
そういう時は便利な魔法のフレーズがあります。
それは『で、どうしたいの?』と自分に問いかけることです。
例えば嫌な仕事を卒業して独立起業したいと言われる方がいます。
それはそれで素晴らしいゴールなのですが、リアリティが足りません。
その時に『で、どうしたいの?』と問いかけてみて欲しいのです。
そうすることで、自分は起業がしたいわけではなかったと気付くかもしれませんし、さらに具体的に何をビジネスでやりたいのかが明確になるかもしれません。
徹底的に自分のゴールに向き合うことは自分の未来と向き合っているということです。
はじめは大変なことに思えるかもしれませんが、慣れて来るととても楽しい時間になります。
10.今の自分が嫌いの関連動画
まとめ
納得いかない自分を認めるというのはある意味辛いことです。
それは『自分は全然〇〇ではない!』という心の声を無視することになるからです。
しかし現状の好きではない自分というのは他者からの刷り込み、比較、ネガティブな言葉によって作られたものだということが理解できれば安心して理想の自分を設計して行けるのではないかと思います。
他者に設定された自分を生き続ける必要はありません。
そのためにぜひ科学的なコーチングを活用していただけたら幸いです。
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