一人で行動できない人の心理と不安を克服する方法

こんにちは。
プロフェッショナルコーチの中原( @coach_nakahara)です!

 

この記事では『一人で行動できない人の心理と不安を克服する方法』を科学的なコーチングの視点で解説します。

一人で行動できない人っていますよね?

あなたの周りにも、どこへ行くのも連れ立って行動しなければ気が済まない人が一人くらいはいると思います。

もしかするとあなた自身もそのようなところがあったりしますか?(私の学生時代のように・・・w)

 

もちろんそれは個人の自由ですし、本人がよければ何の問題もありません。

しかしこのブログでお伝えしているような、

  • 周りを気にせずストレスフリーで過ごしたい
  • 自由にコミニュケーションして好きな人と繋がりたい
  • 自分を変えたり、チャレンジを楽しみたい

と思っている人にとっては、これが”大きな足かせ”になる可能性が高いです。

 

解決のポイントは、一人で行動できない人が無意識に行っている”所属したい欲求(不安)”を一度意識に上げてみることです。

自分の無意識の欲求を知ることで自己理解が深まり、より自由なコミニュケーションが出来るようになり、摩擦の多い人間関係もストレスフリーへと近づきます。

 

今のつながりも大切にしながら、新たな人間関係を自由に構築できるようになると人生の質が底上げされるので、ぜひ最後までお付き合いください。

※ すぐに『 一人で行動できるようにする方法』を知りたい人はこちらからご覧ください!

目次

1. 一人で行動できない理由

一人だけで行動できない理由は幾つかあります。

  • 周りの視線が気になる(友だちのいない人と思われる恐怖)
  • 誰かと一緒だと感情を共有して、安心したい
  • 初対面の人とのコミュニケーションが苦手(だけど話し相手が欲しい)
  • なんとなく一人は寂しい

などですね。

一つずつ見ていきましょう。

1-1. 周りの視線が気になって仕方ない

”周りの視線が気になる”というのは常に周りを意識している状態です。

周りの視線が気になるから

  • 自分を隠したい
  • ひとりぼっちだと思われたくない

だから、いつも誰かのそばにいる…ということですね。

 

周りを意識するということは、当然周りと自分を比べてしまっています。(目立ちすぎていないか?など)

他者から見た自分を過剰に意識すると、自分のことで頭がいっぱいになります。

 

その結果、自分がそこで何をしたいのか?何をすべきなのか?というビジョンが抜け落ちています。

この視点を見失うと、そのコミュニティで積極的に楽しむことが難しくなります。

 

詳しくは後述していますが、本来は何らかのコミュニティに居るのは仕事はもちろん趣味であっても何かしらの目的があるはずです。

にもかかわらず周りの目が一番気になってしまうというのは本人にとっても望ましい状態とはいえないですよね。

 

ちなみに”自分がそこで何をしたいのか?”を理解し、振る舞うことができるとコミニュケーションの悩みはほとんど解消することができます。

例えば

  • 緊張感の強すぎる場を和ませられる
  • 元気のない相手に気遣いの声かけができる
  • やるべきことを再確認して、雰囲気をリセットできる

などが当たり前にできる人はどんなコミュニティでも歓迎されますよね。

1-2. 誰かと一緒に居ることで感情を共有して、安心したい

”誰か一緒に居ることで安心したい”というのは親和欲求や所属の欲求と呼ばれるものです。

  • 共感したい
  • 人に好かれたい
  • 仲間と一緒にいたい
  • 自分の話を聞いてもらいたい
  • 共感されたい

などの欲求ですね。

 

自分は一人ではないということを実感したい心理といえます。

この親和欲求は誰にでもあるものなので、仮に『自分に当てはまっている…』と思ってもすぐに問題というわけではありません。

よくないのは『自分はここでないと・・・』『この人が居ないと・・・』と考えているとしたらそれは執着や自分を縛る思い込みになります。

 

もし、親和欲求・所属の欲求が強い場合、具体的には一人でいると不安が強い、安心できない人はじっくり自分に向き合う必要があるので、カウンセリングを活用することも有効です。(自己対話は一人では難しいです)

1-3. コミニュケーションが苦手だから

初対面の人とのコミュニケーションが苦手、だけど新しい人とも仲良くなっておきたい人は社交的な人とベッタリだったりします。

自分のないものを持っている人、都合のいい人を離さないというのはある意味で世渡り上手なのかもしれません。

もちろん悪いことではありません。

 

ただ、場合によっては依存し過ぎている可能性もあります。

過去の私は社交的な友だちといつも一緒にいました。

新しく仲良くなる友だちもいましたが、その友だち経由で仲良くなることが多かったです。

今思うと社交的な部分をその人に頼りきっていたように思います。

 

これに関しては、シンプルにコミニュケーションが楽しく思えて上達してくると自然に変わってくるケースが多いです。

自分にとって重要でなくなったり、必要ないと思えば依存関係は多くの場合解消されます。

1-4. 一人は孤独というネガティブなイメージ

”なんとなく一人は寂しい”と感じてしまうのは『一人でいる=友達がいない孤独な人』というネガティブな思い込みから来ているケースが多いです。

 

『なんだ、ただの思い込みか…』と思った人もいるかもしれませんが、たかが思い込みとバカに出来ません。

とくに自分の生き方や信念が柔軟な10〜20代の人にとっては仲間内で共有される情報に大きく影響されます。

さらにいえば、その情報は更新されない限り、未来においても影響し続けます。

 

私たちは思い込みによって思考も行動も制限を受けますし、見ている世界すら変わるからです。

例えば『自分はひとりで生きていけない』という強い思い込みがある人は、とんでもないDVにあっているにもかかわらず”ただただ耐える”という選択をし続けてしまっているケースはたくさんあります。(それだけが理由ではないですが)

 

同じように『一人でいることは寂しい』と思い込んでいる人は、好きではない友だちと嫌々一緒にいるのが当たり前になってはいないでしょうか。

思春期の学校での悩みなら分からなくもないですが、社会人になってもそれが続いているという人は要チェックですね!

 

上記のように理由は幾つかありますが、その本質は『不本意でも、その集団や誰かの隣にいる必要がある』、そして『その状態に慣れ親しんでいるだけ』です。

茹でガエルではないですが、不本意な慣れには注意が必要ですね。

2. 一人で行動できないと何がダメなのか

一人で行動できない、もしくはそう思い込んでしまうといくつかのデメリットと抱えることになります。

迷惑がられる、疎ましく思われるなど現状でのマイナス以外にも未来を制限する可能性が高いので、人生レベルのデメリットの方にこそ注意が必要です。

2-1. チャンスや可能性が見えにくい

先述したとおり、一人で行動できない人は周りの目を過剰に気にしていたり、不安を抱えていたり、コミニュケーションに自信がない人が多いです。

 

この苦手意識やネガティブな自己イメージが強くなると、自分のやりたいことや手に入れたい未来に対しても消極的になってしまいます。

『自分は〇〇だから△△なんて無理』のようなこと言う人っていますよね。

欲しいのに我慢して自分を抑圧してしまうのです。

 

この状態に慣れてしまう、すなわち無意識レベルで自分を抑圧し始めると、そもそも欲しいものが見えなくなったり新しい刺激や体験に対してもときめかなくなります。

 

また大きく飛躍するチャンスや自分を大きく成長させてくれるような出会い・良縁に対しても、自分から突っぱねるような行動や反応をしてしまいます。

 

この際の解決策は後述していますが、『自分はどんな人とも楽しみながら対等な関係を構築できる』というセルフイメージを受け入れ、実装することです。

【参考記事】
>> セルフイメージとは何か|人生の満足感を決める自己イメージの書き換え方法

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2-2. 環境の変化に弱い

一人で行動できない人は新しい環境へ適応することに対して、苦手意識を持っていることが多いです。

これは新しいチャレンジはもちろんですが、自発的ではない環境の変化に対しても同じです。

記憶に新しいコロナ禍など、今までのコミュニティがなくなったり、大きく変化してしまった時などがそれにあたります。

 

一人で行動できないということはいつも誰かといるということ。

つまり急に一人になると、その人にとっては非常事態のようなものなのです。

スポーツのアウェーの試合や迷子のような感じです。

 

ホームゲームとは勝手が違い、今までできていたことができなくなり、パフォーマンスは思いっきり下がります。

自分のコミュニティや環境が大きく変わる度にこのようなことが起こるのですから、『一人で全然平気!』『新しい出会いを楽しめる!』という人と比べたらかなりの差がありますよね。

2-3. 狭い世界で生きることになる

環境の変化に弱い自己イメージや苦手意識ができると、多くの人は環境の変化を避けようとします。

先述したとおり、チャンスや可能性にフタをしてしまいます。

 

このような話をすると『私は積極的に人生を広げたいとは思っていないので…』という意見が出ます。

もちろん、それはその人の自由です。

 

でも考えてみてください。

私たちの現状は同じ状態をキープしているわけではありません。

悲観的なことを言うつもりはありませんが、徐々に暮らし(生活水準)が悪くなったり、今回のコロナショックのように急に平穏な現状の生活が壊れてしまうこともあります。

どちらも今の日本で実際に起こっていることですよね。

 

外部環境の急変、社会の大きな変化の波は私たちに容赦ありません。

このような時に必要なのは現状の外へ飛び出し、そこへ適応する能力です。

そして、この能力の邪魔をしてしまう一つの要因が”一人で行動できないという思い込み”なのです。

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3. 一人で行動できない根本原因

ここでは一人で行動できない根本原因を考えていきます。

結論を先にいうと原因の根本は”不安”であり、”安心の欠如”です。

3-1. 一人でいる時も安心感があるか?

ちなみにあなたは一人でいるとき不安を感じますか?

それとも安心感を持ち続けられる人でしょうか?

 

これは個人差が大きく、本人の気質や特性、幼少期の親子関係等が大きく影響しています。

とくに親子関係の中で安心感を受け取れた人は、一人でいるときも自然体でのびのびしていられます。

 

一方で何らかの要因で安心感の受け取りが不十分だと、一人でいることへの不安が強く、所属先をいつも探しているという状態になる傾向が強いです。

 

もちろん安心感は思春期以降、大人になってからでも獲得できるものです。

実際、私も自分を振り返ってみると中学生から20代半ばくらいまで、とても不安が強かったように思います。

 

では大人になってから安心感を獲得するための必要なことはというと、

  • 自分に向き合う時間を作る
  • 今感じている不安を受け入れる
  • 好きな人と自由に繋がれる自信を持つ

この3点が重要になります。

後ほど詳しく解説しています。

3-2. 一人でいることへのネガティブなイメージ

一人でいることへのネガティブなイメージとは先述したとおり、『一人でいる=友達がいない孤独な人』というネガティブな思い込みです。

思い込みであることは間違いありませんが、例えばいくつかの集団があって自分だけ一人だと誰でも孤独感や疎外感を感じると思います。

これはすなわち、思い込みではあるけど、リアリティは高いといえますね。

 

ここでのポイントは

  • 友達がいない孤独な人というイメージ
  • その場で一人という限定的な孤独のイメージ

に流されないことです。

 

私たちは真実を分かっているものでも、投げ込まれたイメージによって心が揺らぎます。

『隣の芝生は青い』のとおり、他人が持っているものがやたらと良く見えてしまうものです。

ポイントはその時、”自分が持っている素晴らしいものは盲点になって一時的に見えていない”ということです。

 

『あれ、もしかして私って孤独かも…』と思った時は間違いなく、友達がいない孤独な人、少しかわいそうな人というイメージが目の前を覆っています。

反対に一人の方が自由で気楽で、本当の友達は別のところにいて…という情報はその影に隠れてしまっています。

 

この急に感じるネガティブなイメージは誰にでも起こることですし、深刻に捉える必要はありません。

ですが、ネガティブなイメージに長時間囚われて、無用な心配をして不安を感じたり、パフォーマンスを下げることはとてももったいないことです。

 

とくに先述した、一人でいることに慢性的な不安を感じる人はネガティブなイメージが膨らんだ際のマネジメントがとても重要になります。

ここでも自分に目を向ける、向き合うことが重要になってきます。

イメージをコントロールすることは修練が必要ですが、言語化できれば簡単にコントロールできます。

オススメは内観とセルフトークのマネジメントです。

【参考記事】
>>セルフトークとは何か 〜マネジメントから例文まで実践的な使い方〜

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4. ネガティブな記憶が関係していることも

先ほど、『不本意でも、その集団や誰かの隣にいるのが居心地がいい』から一人で行動しないと書きましたが、『居心地がいい』というのはポジティブな側面ばかりではありません。

コーチングではコンフォートゾーンといいます。

 

コンフォートゾーンとは居心地がいいというよりは『慣れ親しんだ空間』という方が適切です。

居心地がいいというのはポジティブな意味ですが、慣れ親しんだ空間、つまりコンフォートゾーンはネガティブな側面も両方あります。

4-1. ネガティブな情動記憶は未来にも影響を及ぼす

例えば、子どもの頃に一人でのびのび行動していると『〇〇さんが一人でいるから誰か仲間に入れてあげて』と友だちに先生が言っているのを聞いたらどうでしょうか?

『えっ、なんで?ダメなの??』『私って寂しい子?』と思いますよね。

 

その時に、

  • 一人でいることはよくないんだ
  • いつも友だちと一緒にいた方がいいんだ
  • 一人で行動することは寂しいことなんだ

このような一人でいる自分を否定されるような情動記憶が『一人で行動することは寂しい』という信念を作ってしまいます。

 

一度、信念が出来上がってしまうと私たちはその信念に沿った行動を取ってしまいます。

つまり、

  1. 一人で行動するなんて寂しい人のすること!
  2. 自分は違う!
  3. だからいつも誰かの側にいよう!

といった感じです。

 

もちろんこれは意識的な行動ではなく、無意識レベルでそのように反応しているということです。(行動というより反応です)

過去のネガティブな記憶によって行動を制限されているという一例です。

4-2. 情動記憶はネガティブな方が残りやすい

また、出る杭は打たれることを知っている、それを身をもって体験したために目立ったこと(一人の行動)が出来ないというのも然りです。

ショックなこと、痛みを伴う体験は情動記憶に残り、信念を作ります。

 

例えば一人でいることに関して、理由はなんでもいいのですが、

  • カッコつけている
  • 調子に乗っている
  • なんか嫌な感じ・・・

などと理不尽な言いがかりを付けられたらどうでしょうか?

 

意志の強い人、強い自分を持っている人であれば平気かもしれませんが、大抵の場合、周りに合わせたり、次から目立つようなことは避けようと考えるのではないでしょうか?

 

学校などの閉ざされた場所ではその傾向がより顕著です。

私も学生時代は今考えると異常なほど周りの目を気にしていました。

その結果、『一人でいると〇〇と思われているのでは・・・?』という恐怖心から『多少自分を抑えても周りと上手くやっていくべきだ』という信念が出来上がってしまうのです。

 

閉じたヒエラルキーの中での生存戦略ともいえますが、その信念がその後の自分を縛り続けるというのは割りに合いません。

これも当然、過去の記憶から来ています。

過去に体験した情動記憶が強く残ってしまい、その人の日々の選択、思考、行動に多大な影響を及ぼしているのです。

4-3. ネガティブな情動記憶との付き合い方

ネガティブな情動記憶が信念を作り、それらが積み上がって不本意なコンフォートゾーンが作られます。

一度コンフォートゾーンができてしまうと、いちいち意識に上げず無意識の選択になってしまうため習慣化してしまいます。(つまり癖です)

 

コンフォートゾーンは周りも似たような人たちばかりなので、自分に近い価値観の人が近くにいて、その人たちと繋がっていることで自分の存在を確認しているような状態になります。

 

だから悪いというわけではありませんが、理想的な未来の自分を設定、設計して自由に生きる上では大きな足かせになります。

なぜなら理想的な未来の自分が今の自分とかけ離れている場合、多くは今の自分基準で考えて『これはさすがに無理かな…』と現状維持を選択してしまう可能背が高いからです。

 

ただ、ここで重要なのは『ネガティブな情動記憶は変えられる。

ゴール(未来)があるから今の自分を変えて行ける』ということです。

 

多くのドラマや映画の主人公はゴールがあるから冒険に出て、思いっきり成長しますよね。

その成長によって過去の意味合いも大きく変わります。

 

成長によって過去の意味合いが変えられるという実感があれば、過去に縛られる必要はないことも分かります。

ネガティブな信念を手放せば、一人でいることのメリット、自由に繋がれる喜びが見えてくるものです。

【参考記事】
>>人生を変えるゴール設定の方法をプロコーチが具体的に徹底解説

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5. もう集団で行動する必要は無くなった

ところで、昔は村や家族で団結しないと生きていけなかった時代がありました。

村長や家長の言うことが絶対的に正しいとされていた時代です。(知識も経験も豊かなためです)

家族単位で行動を共にしなければ生きることが難しかったのです。

これはフェアな市場経済とは対極の統治された社会といえます。

 

しかし今はそんな時代ではないし、逆に自由に生きる上で邪魔な癖(習慣)なっています。

個人の自己表現・自己実現が当たり前の時代に敢えて集団を形成する必要はないのです。

 

このような集団に”属していなければならない”という思い込み(洗脳)が自分らしく生きる際にメンタルブロックになっている人が多数見受けられます。

5-1. 社会性と”個人”の自覚

もちろん先述したように、一人でも集団でも自分の意志で選択したのであれば問題ありません。

集団・コミニュティには今でも当然メリットはあります。

そもそも生まれてから思春期くらいまでは自分一人では生きていけないわけですから健全な家族・コミュニティはなくてはならないものです。

 

しかし社会性を獲得してもなお『誰かの承認を得たい』、『誰かと常に価値観を共有しておきたい』という不安から来る思い込みはあなたらしさを阻んでいる可能性は非常に高いといえます。

 

現代は集団を形成して団結するしか生きていけなかった時代とは対極ともいえる、あらゆる選択肢の中から自分で生き方の選択を迫られているような時代です。

ここに来て、みんなと同じ価値観を共有すること、ましてやそれにしがみつくことはデメリットしかありません。

5-2. 目指すのは一人でもハッピー、一緒ならもっとハッピー

理想的なのはどんな規模のコミュニティでも誰とでも自由に繋がれることではないでしょうか。

その基本は”自分一人ですでにハッピー”な状態でいることです。

対等な関係が基本のコミニュティではもっとも重要なことです。

 

ではそのために必要なことはというと、抽象的な表現になりますが、『すでに自分が満たされている』ということになります。

自分が満たされていれば相手や周りに過度に求めたり、依存することもありません。

むしろ分け与えたくなります。

 

先述したとおり、相手への気遣いや雰囲気つくりをしたくなる、貢献したくなるということですね。

 

コミュニケーションの基本は、互いに情報を交換し理解し合う過程ですが、そのゴールはというと一緒にいることでお互いがハッピーになることです。(ハッピーの共有です)

そのためには自分一人でいるときにすでにハッピーである必要があります。

自分一人でハッピーでいるためには自分の心の声を聞き、自分を理解することが欠かせません。

5-3. コミニュティに合った距離感と関係性

ただ、このように書くと対等でオープンな関係性のコミュニティが良いもの。

序列のある閉じた関係性(家族関係など)のコミュニティが時代錯誤の良くないもに思えてきますが、そうではありません。

 

実は適切な距離感や関係性は相手はもちろんですが、コミニュティの大きさ、種類によって大きく変わります。

実際、家族の中ではお互いに依存し合っているケースもありますが、多くの場合それを問題とは思いません。

むしろ理路整然と自立を促す方が『家族にそんな言い方しないで!』と言われそうです。

 

つまりコミニュティに合わせて、上手に使い分ける必要があるということですね。

理想的なのは市場の倫理空間と統治の倫理空間を自由に行き来することです。

 

以前、子育て支援の現場で聞いた話ですが、数十人の小規模の小学校から数百人規模の中学に上がった際に友だちとの関わり方でつまずく子どもたちが多いそうです。

その原因の一つはコミニュティのスケールが大きく変わったことで必要なコミニュケーションが取れなかったためです。

6.あなたの本当にやりたいことは今の集団の中では見えない

ここからは自分らしく生きたい人が一人で行動する方法を解説していきます。

コーチをしていると『ゴール設定(人生の目標、夢の設定)をしたいんだけど、やりたいことがないのですが・・・』と相談されることがよくあります。

話を聞いていると、すべての人に当てはまる訳ではありませんが、集団行動の癖のようなものを感じることがよくあります。

実際に一人で行動が出来ないかどうかはともかく、極端に周りを意識するあまり、自分のやりたい事かどうかの前に、周りの人(家族、友人、恋人など)がどのように思うのかを無意識に優先してしまっている人がとても多いです。

実は私も20代前半までまさにこのタイプでした。

6-1.今の自分基準ではそもそも未来は見えない

具体的にいいますと”今の自分”を基準にできる範囲内で見つけようとしているということです。

それでは本当に自分のやりたい事に出会うのは難しいです。

当たり前ですが自分の本当にやりたい事に他人の意見は必要ありません。(あってはいけません)

もっと言えば『今の自分では相当キツイな・・・』と思えるようなことの方がベターなのです。

 

しかし周りを過剰に意識する世界観の中にいたのでは、新しい興味が湧いても、その瞬間に無意識が潰しているような状態です。

『あっ、そういえば・・・、いやっ、やっぱりいいです・・・』みたいな感じでしょうか。(しかも多くは意識にも上がりません)

ですから『やりたいことが見つからないんです・・・』となってしまうのです。

 

無意識の思考パターンは自分では分かりづらいですが、意識に上げることで見つけることが出来るようになります。

そのために有効なのは集団を出てみることです。

具体的には新しい趣味を始めたりして何かに没頭できる時間、自分と向き合う時間を持つということが有効です。

物理的なつながりや影響力のある人間関係はとりあえず置いておいて、自分の頭で判断するということが重要です。

なぜその判断をしたのかを知るためにセルフディベートなども有効ですよ。(私も最近ハマっています)

7.ゴールがあれば寂しさや不安は感じなくなる

ここでコーチングのゴール設定をご紹介したいと思います。

コーチングのゴール設定は一般的な目標設定とはかなり違います。

 

とくに違いが顕著なのが、一般的な目標設定が現実的で積み上げ式なのに対して、コーチングのゴール設定は達成方法が全くわからないくらい大きなゴールを設定します。

しかも現状を考慮することなくです。

そして『想像しただけでニヤニヤしてしまうくらい大好きなもの』です。

ただ実際は『(今の自分では想像できないけど)〇〇できたらおもしろそう!そうなりたい!!』くらいで十分です。

7-1.過去ではなく未来に縛られる

ゴールが大きなものでないとならない理由は現状の延長線上のゴールでは自由意志で選んだものだとはいえないからです。

『今の自分では到底無理だよね・・・、でもそこを敢えてやってみようかな!』という選択ができると想定された未来ではない未来を自由意志で選択することができます。

このような想定外の選択を少々ふざけながら繰り返すことで1年後くらいには『何だか1年前には想像もできてなかったようなことやってるんだけど・・・』となるわけですね。

 

ほとんどの人は身近な大人に多大な影響を受けて現状のコンフォートゾーンを形成しています。

現状の延長線上だとそれらの影響を引き継いでしまうというわけです。本人は自分で選択したと思っていても、実際には両親の影響をもろに受けていたということはよくあります。

そのため現状を大きく離れる(現状をぶっ壊す)必要のあるゴールを設定することが必要であり、それは現状に囚われない未来にシフトチェンジしていくためということです。

7-2.現状を離れてはじめて不自由さに気がつく

先に説明した”過去の記憶によって出来上がったコンフォートゾーン”がまさに、『一度手放すべき現状』ということですね。

もちろん手放すといっても過去を否定するわけではなく、とりあえず現状から離れて、理想的な未来の自分基準で取捨選択すればいいということです。

当たり前ですがゴールは未来を自由に思い描くこと、つまり未来の設計図ですから完全にオリジナルです。

 

ですから自分で考えて行動しなければいけません。

どんな自分になって何を成し遂げたいのか?

その結果、周りの人間関係も決まってしまいます。

おもしろいもので自分で設定したゴールを持っている人そうでない人は人間関係が決定的に違います。

ゴールのある人は”何かを共に成し遂げる仲間”という関係性を大切にします。

反対にゴールのない人は”現状でただ楽しく過ごす友だち”の関係を求めます

コーチングあるあるの一つですが、ゴールが定まるとそれまでの人間関係が上手くいかなくなるのはこのような理由からです。

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ゴール設定の方法

7-3.できないことができるようになるのは未来の必要性によって

シンプルにいえば『一人で行動できない理由』は『一人で行動する必要がないから』です。

現状で似た者同士でつるんでいればそれなりに楽しいですし、何より落ち着きます。

 

ですが、そこには、成長の喜びや新しい世界での驚きや感動はありません。

一人で行動しようと思う(努力する)のではなく、この為なら喜んで一人で行動するようなゴール設定をお勧めします。

ときめく、心踊る、ワクワクしてしょうがないくらいのゴールに出会えると止められても行動してしまいます。

 

先ほどと矛盾するようですが、最初から大好きでぶっ飛んだものである必要はありません。

『現状の自分では無理だろう』『何となくおもしろそう』くらいのものであればいいです。

一足飛びに真のゴールを設定するというのは恋愛経験ゼロで生涯のパートナーを見つけろと言われているようなものです。

そんなことはほとんど不可能です。

実際ゴールというのは見つけるというより出会うという感覚です。

ですから出会うために新しい情報や刺激に触れて、少しずつ行動しながら出会いとふれあいと成長を楽しんだらいいのです。

ゴールは再設定と更新の繰り返しなので、初めは現状の外であればいいのです。

文章で見ると大変そうに思えるかもしれませんが、要するに『今の自分の思い込みを傍に置いて大好きなことを始めまてみましょう!』というだけの話です。

それをやってみたいという期待や好奇心が現状という引力を断ち切ってゴールへ向かうイメージです。

そんな未来にワクワクしていると『一人で行動できないなんておかしいよね!』と思えてきますし、『あれっ、そういえば一人で動けてる・・・』と後になって気がつくものです。

まとめ

最近、電車に乗ることが多いのですが、学生さんの会話で”周りから浮く”言葉をよく聞きます。

私も学生時代はよく使っていたなぁと昔を思い出してしまいました。

”浮く”というのは出る杭を意味しているのだと思います。

 

つまり”周りから浮きたくない”というのは現状の集団に属していたいということを意味していますし、『出る杭になって打たれたくない』ということです。

それはすなわち自分の感覚、判断で生きていないということを意味しています。

自分の気持ちや想いよりも集団の価値観を優先しているということです。

一人で行動できないというと目の前で理由や解決策を探してしまいます。

 

しかし根本原因は行動したくない人が集まってコミニュティ(コンフォートゾーン)を形成しているからです。

その原因が過去に由来するということは先述しました。

人間は必要に迫られると勝手に行動します。

その行動に最高に楽しいモチベーションがゴール設定というわけです。

ぜひ、気軽に実践して自分で決めた未来に突き動かされる感覚を体感していただけたらと思います。

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